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疲れた。
最初にAの頭に浮かんだのは、ただただ疲れた、という言葉だった。
シートに身体を埋める。
マネージャーの車の後部座席は、今のAにとっては最大の避難所だ。
あれから、二人でひたすらにミッションをこなして歩き回りながら、1日を過ごした。
与えられる質問は、例えば、好きな食べ物は？とか思い出の場所は？とか、二人にとってはただの、確認作業だった。
知ってることを知らないふりするのは案外大変だ。
１つだけ、意外だったのは、好きな食べ物にミンソクが梅干しと答えたことだった。
3年前は食べられなかったのに。
梅干しは元々Aの好物だ。
いくらすすめても、食べなかったのに。
「大丈夫か」
「疲れただろ、コンビニいってくるか？」
「明日は朝ゆっくりだから」
「あとインタビューだけ撮ったら終わりだから、もう少し頑張れ」
Aの様子があまりに悲惨なのか、マネージャーが優しい。
「おっぱ」
「なんだ」
「なんで、私だったの？」
「....なにが？」
「なんで私が選ばれたの？ってこと。おっぱも見たでしょう、私のアンケート。
なんで、あんな内容で選ばれたの？
私、わざと、やな感じに書いたのに」
「.......」
「嫌がらせとか？それかおっぱ、書き直した？」
「.....似てたんだと」
「....ん？」
「似てたんだって。アンケートが。お前と、シウミンの」
「二人して、恋なんかしたくない、みたいな答えを書くから、プロデューサーが気になったらしい。
あと、二人とも、理想の相手が空欄だったから、って」
「ウギョルをやりたがらない人のウギョルを、見てみたいって」
ミンソクは、
怒っているのだろうか。
今日は1日中今と昔を比べてばかりいたからか、混乱してる。
最後に会った時の顔を覚えてる。
あの時、私が背を向けたあと、きっとミンソクは泣いていた。
「悪趣味だ...」
「まあ、そう言うなよ....」
仕方ないけど。
「ほら、やってみたら楽しいこともあるだろ。
お前は、もう年も年だし、うちは恋愛禁止じゃないんだから。
少し、なんだ、練習だと思って、楽しくやってみな」
違うんだよ。
でも、仕方ないものね。
Aは目を閉じて心の中でひとりごちた。
マネージャーだけじゃない、誰も知らない。
メンバーも誰も。
二人が付き合ってたのを知ってるのは、今では二人だけだ。
「楽しむ、とは」
別れた相手と手を繋いで誰が楽しいんだろう。
だけど、本当は、離したくなかったのも、事実だった。
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やま(プロフ) - 続きが気になってたので、更新めちゃくちゃ嬉しいです(＾▽＾) (2020年2月20日 2時) (
レス) id: d703a895c5 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - すっごく面白くて続きがめちゃくちゃ気になります！もう更新されないんですか？ (2018年7月29日 17時) (レス) id: deb211a472 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーたん(プロフ) - ここからどうなるのかすごい気になってます。更新待ってます！ (2017年4月11日 14時) (レス) id: 00423f2856 (このIDを非表示/違反報告)
はなうたこ(プロフ) - 館花茶妃さん» ありがとうございます！ここからはなんとかイチャイチャさせたいと思ってます〜〜お待たせしてすみません！ (2016年11月14日 15時) (レス) id: d7566ac4dc (このIDを非表示/違反報告)
はなうたこ(プロフ) - peachさん» ありがとうございます！自己満感強いのに楽しんで頂けてうれしいです！ (2016年11月14日 15時) (レス) id: d7566ac4dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はなうたこ | 作成日時：2016年9月7日 20時
