執着カレシ（myk） ページ3
マイキーくんは、変わってしまった。
私たちが付き合い始めたのは、つい最近、一週間前のことだった。
「マイキー君。私と付き合ってください！」
彼は、いつもと同じように人の良さそうな笑みを浮かべ、
「うん、もちろん、こちらこそよろしく。…だけど、俺でいいの？俺は自分で言うのもなんだけど束縛激しい方だし、Aがしんどくなっちゃうと思う。付き合ったらもう、抑えられる自信ないよ。」
「全然いいよ。束縛されなさ過ぎても、複雑な感じだし。それに、お互いが好きあってたらそんなの苦にもならない、でしょ？」
ああ、あの頃の私はなんて馬鹿だったのだろう。浅はかだったのだろう。
彼の言っている束縛と、私が思っていた束縛は"重み"が違ったのだ。
《ラインが1,652件来ています。
・・二分前 万次郎：ずっと探してる今どこにいるの？ねえ、居場所教えて？心配してるんだ。返事してねえ好きだよ そうた：好きだよ好きだよ俺の愛が伝わってない？じゃあ、仕方ないよね？絶対逃がさない。》
ピコン♪
《新規ラインが一件来ました。万次郎：見つけた》
「ヒッ…」
あれから、彼は変わった。私に話しかけた男の人は皆学校をやめて行った。最初は偶然だと思ってた。
だけど私は、みてしまった。
今日の朝、私に「おはよう」と一言かけた戸上君が、首を絞められているのを。
「がっ…あ゛…だす、けで、A、「お前ごときがAの名前を呼ぶな。Aは俺の物だ。お前と話すのも、もう最期だから教えてやるよ。あと、もう少しで鳥籠が完璧に完成するんだ。絶対に逃れられなくて、開けられない鳥籠が。その中で、Aは俺だけを見て、俺だけに表情を見せて、俺だけに声を聞かせて、俺だけの声を聴くんだ。なあ、とても甘美だと思わないか？…って、もう聞こえてないか。また焼かないとなあ。」
「マイキー、くん？それ、戸上君だよね、何してるの？」
みれば分かりきっていることなのに、私は分かりたくなかった。
マイキー君がまた、人の良さそうな笑みを浮かべる。その笑顔をみて、少しほっとした。
あれは私の勘違いなのだ。きっと、そうなのだ。
「Aの周りに集ってる蠅を、駆除しただけだよ。Aの目が穢れるから、見ちゃだめだよ。」
そういって、私の目を手で覆い隠した。鼻にハンカチをあてられた。
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ゆき - 更新楽しみにしてます！ (2021年11月29日 21時) (
レス) @page1 id: 146e2fe17f (このIDを非表示/違反報告)
乙坂(プロフ) - 叶望さん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2021年11月28日 16時) (レス) id: 23b845db9c (このIDを非表示/違反報告)
叶望 - 更新頑張ってください！！応援してます！ (2021年11月28日 16時) (レス) id: f58527bb99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乙坂 | 作成日時：2021年11月28日 16時
