どうも、アキハバラディビジョンです。【男主】

第三十三話 ページ40

Aside‐

どうやらいつの間に寝てしまっていたようで、起きるともう朝だった。
皆はまだ寝ているらしい。

よく見てみると帰ってきたのであろう真裏とシンジュクの皆さんも揃っている。
起きたら挨拶しないとな…なんて考えながら寝癖をブラシで直す。



『よし。』

身だしなみを整え終わったので暇つぶしにでも、と読みかけの小説をカバンから取り出し読み始める。
作者の欄には夢野幻太郎という名前が刻まれている。

俺は実は作家、夢野幻太郎のファンだ。
部屋には全ての作品を置いている。

俺なんかがそんな憧れの人と同じ部屋に居て、ましてや一緒にババ抜きまでしたなんて｡他のファンに殺されないか心配だ。いや、今死ねるのだったら本望かもしれない。

琥珀『僕はしーちゃんに死んで欲しく無いけどな〜』

『う゛ぇ゛！？』

急に声を掛けられ、驚きで声が裏返る。というかいつ起きたんだよ

『きゅ、急にどうしたんだよ…』

琥珀『全部声に出てたよ』

『どこから聞いてた？』

琥珀『「俺は実は作家、夢野幻太郎のファンだ。」って所からかな』

『全部じゃねーかよ…くっそ、死にてぇ』

琥珀『だから死んだら嫌って言ってるじゃん。せめてでも僕の姉を見つけるまでは死なないでね？』

『うぇーい…』

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