水と花の交わり (ページ28)

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手鞠遊びページ28

珠世「…話を続けても宜しいですか？」

見ると、珠世さんは困ったような顔をしていた

A「あっ！！すいません…！大丈夫です」

珠世「分かりました…もう一つの願いは苛酷なものになる…。鬼舞辻の血が濃い鬼とは即ち、鬼舞辻に……より近い強さを持つ鬼ということです…」

珠世「そのような鬼から血を奪るのは容易ではありません。それでも貴方達はこの願いを聞いてくれますか？」

私は炭治郎さんの方を見る

すると炭治郎さんも、私の方を見てきた

炭治郎「…Aはどうする？」

A「私は…やります……どんなに危険でも、鬼が人間に戻るのであれば、それだけ多くの人が助かりますから…」

炭治郎「……それ以外に道がなければ、俺もやります。珠世さんがたくさんの鬼の血を調べて薬を作ってくれるなら…禰豆子だけじゃなく、Aが言った通り、もっとたくさんの人が助かりますよね？」

珠世さんは少し驚いた顔をした後に優しく笑った

珠世「………そうね」

その顔を見た炭治郎さんが、少し顔を赤くした

A(……愈史郎さん、凄い顔で睨んでる…)

愈史郎さんは殺気を出して、炭治郎さんを睨んでいた

それに気づいた炭治郎さんは、慌てて横を向いた

愈史郎「！？、不味い…伏せろ！！」

A「え？わっ！！」

私は炭治郎さんに引っ張られ、倒れる

その瞬間に、毬が四方八方に飛び交った

「キャハハッ！矢琶羽の言う通りじゃ。何も無かった場所に建物が現れたぞ」

矢琶羽「巧妙に物を隠す血鬼術が使われていたようだな。そして、鬼狩りは鬼と一緒にいるのか？どういうことじゃ？」

矢琶羽と呼ばれた鬼は私達を見た後に、毬鬼の方を向いた

矢琶羽「それにしても朱紗丸。お前はやることが幼いというか……短絡というか…汚れたぞ。儂の着物が塵で汚れた。チッ」

矢琶羽は軽く舌打ちをして、また私達の方を見た

朱紗丸「うるさいのう。私の毬のお蔭ですぐ見つかったのだから良いだろう。たくさん遊べるしのう。それに着物は汚れてなどおらぬ。神経質めが」

A(毬でこれだけ破壊した…今までの鬼とは違う…！！)

朱紗丸「キャハハ！見つけた見つけた」

朱紗丸はまた毬を投げた

A「！」

私はすぐに避ける

炭治郎さんな愈史郎さんも避けたが、急に毬が止まり、愈史郎さんの頭の方に向かって方向を変えて飛んだ

A(…？、今何か見えたような…)

愈史郎さんの頭に当たる直前に、矢印のような物が見えた気がした

一先ず、私は守ることに専念した