赦されなくて良いよ【呪術廻戦】 (ページ2)

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プロローグページ2

______幼子達の声が大地を侵入し、蛾

が時間をも無惨に連れ去る。

そっちに行ってはいけない……

そっちに行ってはいけないんだ……引

き返せ、引き返すんだ。

一時期見ずに済んでいた夢。

高専を中退するキッカケになるあの一

件からまた毎日見ていたが、この家に

来て治っていた夢。

どうやらまた再発した模様。

精神的に不安定になっているのかもしれないね。

A「クソ忌々しい…過去の産物が…」

洗面台で顔を洗い、鏡に向かって苦し

い笑顔を浮かべ言葉を吐露した。

大人しそうな華奢な女のこの容姿も結構気

入っているが、長く『脱皮』をして姿を変えて

いると元の顔を忘れそうになる。

今は152cm黒茶髪ボブだが…確か元は170cm刈

り上げベリーショートだった気がする。

空は晴天だというのに、これが私の物

語ならば曇天で始まるだろうね。

そんな朝から沸々とした気分の中、竹を割った

ような声がした。

悠仁「A！おはよ！」

この家の爺さんの孫の悠仁だ。

一応私とは遠縁で正確には血の繋がりがない親

戚関係にある、今は居候をさせてもらってる。

A「おはよう、悠仁くん。朝から明るいね！…今日も学校帰りにお爺さんの見舞いに行くのかい？」

悠二「あぁ、爺ちゃんには来るなって言われってけどね。Aも来る？」

悠二に「勿論」と伝えて、一緒に病院に行く約束をした。

よく出来た孫もってるよな…あの爺さ

ん…個人的には人が良すぎてちょっと

気になる時があるけど。

悠仁「あっ！俺もう学校行くね！？」

彼は時計を見て慌てて準備をして、気

づいたら玄関にいた。

A「待って、悠仁くん。」

悠二の肩をポンッと叩いて、こっそり

ちょっとした護符を貼った。

近頃両面宿儺の指の封印が弱くなって

るみたいだからな…そろそろ高専から

誰か来て回収するだろうけど、念の
為。

悠仁「ん？」

A「ゴミが付いてたんだよ。いってらしゃい」

悠仁はありがとうっと言って学校へ急いで行った。