もう一回だけ

25話 ページ27

亮side

始が新田くんに言った言葉で、俺はまた昔を思い出す






亮「僕と始とAでバンドを組んで、武道館でライブするんだ」

詩「三人が武道館でライブするのか〜！お母さん、絶対見に行くね」

「「「うん！！」」」






まだそんな夢見てるのか

叶うわけないのに




新田くんにDIC加入を拒否され、ダイダラボッチの連中が出ていく中


一人ポツンとこっちを見つめる女


亮「...なんだ、A」

『兄ちゃんも...あのこと考えてた？』

亮「なんの話かさっぱりだ」

『わかってるくせに』


こうやって話すのは本当に久しぶりだ

この前のライブハウスではちゃんとしゃべったわけではないし


亮「なぜ、おふくろが死んでお前も死のうとしたんだ？」


『さぁね。本来なら私はここにいるはずないのに。不思議だよねぇ〜』

亮「その言い方だと、未遂じゃなくて本当に逝こうとしてたのか」

『まぁ、その話はまた今度』




『またね、にーちゃん』




亮「...ああ」


見た目は大分変わったが、何気ない話の時の口調は変わらない

帰ったら、調べさせよう

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Aside

始とかDICがいるときは怖い顔してるけど、普通に優しい顔できるじゃん

でも兄ちゃん、私のこと大好きだったからな〜←


奈「それより、Aちゃんどこ？」

乾「あれ、いないね」

『いるぞ』

始「よし、じゃあ帰るぞ！」


始さんよぉ、はよ気づけよ

教えるのはさ、なんか面白くないじゃん？

あ、あと私、何気に気づいてたよ？





始が私のこと＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿。

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