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『痛いよ〜……』
さすさすと腰を擦りながら、着替える。
キ「いやー、ごめんごめん。」
『……え、ちょ、なんで見てるの!向こう向いててって言ったでしょ!』
気付けば、キヨくんがこちらをじぃっと見つめていた。
キ「……あれ?そんな下着、持ってたっけ。」
私の言葉をスルーして、下着の肩紐を軽く引っ張ってきたキヨくん。
『む……この前、買ってきたの。』
私は、逃げるようにキヨくんから距離を取ってTシャツを着た。
私がそう言うと、キヨくんはニヤニヤと口角を上げた。
キ「へぇ、可愛いじゃん。俺好みのやつだわ。」
『…知ってるよ。だから、わ、わざとこういうのにしたの。』
恥ずかしすぎて、部屋から逃げ出そうとする。……けど、手を引っ張られてあっという間にキヨくんの腕の中へとダイブ。
『…ちょ、離して……』
キ「…何?俺のために、選んでくれたの?」
そう耳元で言われ、ゾクリと体が震えた。
『………そうだよ。キヨくんが、前に希さんの写真集見て可愛いって言ってたから…似たようなの探して買っちゃったんだよ。』
……だって、少しでも褒めてもらいたかったから……なんて、そこまではとても言えないけど。
キ「……可愛い事するじゃん?」
ちゅ、と首にキスマークを付けられた。
『…ひゃ、ぅ、』
キ「……ん、」
ちゅ、ちゅ、という音はなかなか止まなくて、体のあらゆる場所にキスマークが付けられた。
……とても、女の人とあまり面識がなかった人とは思えないなぁ。
『…んっ、こんなに付けないでよ……後でフジくん達来るんでしょ?これどうやって隠せばいいのさ……』
キ「あ?そんなん、堂々と見せとけばいいだろ。」
『ダメに決まってるでしょ!……っうあ、そろそろホントにフジくん達来るから…!退いて……!』
私がそう言うと、すぐにインターホンが鳴った。……どうやら、フジくん達が来たみたい。
キ「チッ、アイツら…邪魔しやがって……」
とても嫌そうに、玄関へと向かっていったキヨくん。
『……助かった。』
ベッドから降りて、キスマークを隠すための服を探す。
『……タートルネックニット着ようかな。』
少し肌寒くなってきたし、丁度いいよね。
『……皆、いらっしゃい!』
お茶を持ってリビングに向かうと、丁度実況を撮る準備をしていた皆。
フ「あ、(人1)ちゃん。こんにちは。」
こ「…ん?もうニット着てるの?」
ヒ「でも、肌寒くなってきたしいいよね〜」
『あ、あはは…そ、そうだよね!』
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狐羽(プロフ) - おかかさん» ありがとうございます!(笑)そう言っていただけるととても嬉しい限りです! (2016年10月1日 21時) (レス) id: e6c241ef63 (このIDを非表示/違反報告)
おかか - 今私の頭の中(何この癒される(バ)カップル( ^o^)<ン“ン“ン“ン“ン“)と、なっております(笑) (2016年10月1日 20時) (レス) id: b950937163 (このIDを非表示/違反報告)
狐羽(プロフ) - 花さん» ありがとうございます…(´;ω;`) (2016年8月19日 8時) (レス) id: e6c241ef63 (このIDを非表示/違反報告)
花 - えっ。面白い(真顔) (2016年8月19日 4時) (レス) id: e5a110fb49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狐羽 | 作成日時:2016年8月7日 14時