３４８ ページ14
ジジが壊したものは僕の人生だけじゃない。ババの人生、母さんの人生、それから…実験の贄になった沢山の人達の人生。ジジを殺したとしても、罪を償わせるにはまだ足りないだろう。
「Aちゃ…ん…」
だけど、まだ…取り戻せるものがあるのなら、母さんやババに返せるものがあるのなら…僕はそれを返してあげたい。
「やり方は間違ってるだろうけど、僕が敵連合に居て得られた情報なんだ。だからって訳じゃないけど、僕の事…少しで良いから信じて…？ちゃんと、母さんにババを返して見せるから。僕が母さんもババも…ちゃんと守ってみせるから」
勿論、Rもね。とRの頭を撫でてやれば、Rは「ママのママはしぇんりなのー？」と物凄く今更な事を聞いてきたので「Rのババ様だよ」とRを母さんに預ける。
「ねぇ、Aちゃん。お婆さんがお爺さんを増殖して作ったクローンって言ったよね…？もしかしてRちゃんは……」
流石と言うか、聡いと言うか…核心に触れた出久に「そうだよ」と告げて、破壊音を撒き散らしながらやって来たクローン達に鉄扇を構える。
「僕が生んだ、正真正銘、僕の子供だよ」
「もう、色々心配しちゃったじゃないか」
「死柄木さんと僕の子供には変わりは無いよ。と言っても、あの人があんまりにも僕にじゃれ付いてくるから鬱陶しくなって作った僕の代用品の様なものだけど…」
それでも、今は代用品なんかじゃなくて…本当の僕達の子供だと思える程、大切な存在だ。
「千里さん、数は？」
「五人よ」
「よっしゃあ！！増方！一人は任せろ！！」
「切島！？」
「俺と爆豪、それから緑谷と轟、んでもってお前の五人で片せば終わるだろ!!」
「え…いや、良いよ。僕一人で相手出来るから」
そう言うとﾍﾞｼｨｨｲｲｯ!!と勝己に頭を殴られ「このクソ野郎…」と毒づきながら勝己を睨み付ければ、何故か勝己は楽しそうに口角を上げていて…
「要は彼奴等はお前の劣化版だろうが。遠慮無くぶっ殺したらァ！！！」
「僕じゃないから！ジジの劣化版だから！！」
駆け出して行く勝己と切島に「血気盛んだなぁ…」と溜め息を零せば、不意に僕の肩に手を乗せた出久と轟に「行こう！」「行くぞ」と言われ…
「はぁ…めんどくさいけど、頑張るよ」
と思ってもいない事を言いながら僕も向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 56人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
パル(プロフ) - 真田丸＠homeさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!頂いたｺﾒﾝﾄを何度も見直す程、驚いております!!感動してもらえて本当に良かったです。完結まで残り僅かですが、どうぞよろしくお願いします!! (2018年12月13日 13時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
真田丸＠home(プロフ) - ごめんなさい、３５４話でした。 (2018年12月12日 21時) (レス) id: 2d504e1e62 (このIDを非表示/違反報告)
真田丸＠home(プロフ) - ３３５話で泣きました！めっちゃ感動しました！これからも頑張ってください！ (2018年12月12日 21時) (レス) id: 2d504e1e62 (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - 前回7章にて、お返事ありがとうございます！そして続編8おめでとうございます！！超大作ですね！！これからもパル様のペースで頑張って下さい！ではまたっ♪ (2018年10月29日 11時) (レス) id: 8f77e3b2d4 (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - 卯月。さん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!!思い付きで書き始めて、自分でもこんなにも長くなるとは思って無かったので続編を作る度に追い掛けて下さる読者様に感謝の気持ちでいっぱいです!!これからも3日更新の頻度ではありますが、楽しんでもらえる様に頑張ります！！ (2018年10月28日 14時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：パル | 作成日時：2018年10月27日 0時
