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黒霧さんに駄々を捏ねて泣きじゃくるRを預け、僕は初めて自分から外に出掛けた。先生も黒霧さんも止める事はせずに、ただ「行ってらっしゃい」と送り出し、そんな二人を見て僕は自己暗示でもする様に「必ず戻ります」とBARを出る。
そして、外に出て気付く。
「此処…何処だっけ……」
見慣れない街の風景。そう、僕が此処へやって来た時も保須へ行った時も、移動手段は黒霧さんだった。だから、此処が何処なのか正確な位置が分からないのである。
「取り敢えず、駅を探すか…」
駅さえ分かれば、此処が何処なのかも大体分かるだろう。そう思い、通行人に道を尋ねながら駅に辿り着いた僕は全く馴染みの無い駅名に「マジ、此処何処だよ」と落胆する。
少なくとも、僕が住んでいた県にはこんな駅は無かった筈だ。多分……
「まぁ、何とかなるでしょ。うん……行かなきゃ、きっと始まらないだろうしね…」
行き先は何と無く決めている。そこに行ったからと言って僕の迷いが消える事は無いと分かってはいる。寧ろ、果てしない迷いの中に身を投じる事になるのだろうという事も分かっている。
ただ僕は…一目でも良いから勝己に会いたかった。遠目からでも良い、例え一瞬だったとしても彼を見て、自分を責めたいだけなのかも知れない。
いや、違うな……
「はぁ…僕ってそういう趣味があったのかな…」
溜め息を付きながら自然と自嘲する様に笑みを零す。駅員に聞きながら目的地までの行き方と、それに伴う切符を買って電車に乗り込んだ。
辺りにカメラや人が無い事を確認して、付けていたウサギの面を外す。
「………」
窓に映った自分の顔が情けなくて、再び溜め息が零れた。
勝己に叱られたいなんて…以前なら鬱陶しくて仕方が無かった筈なのに、今はそれを望んでいる。
可笑しな話だけど、今の僕は出久の優しさでも、轟の全てを肯定する包容性でも無く、取り繕わない勝己の言葉が何よりも聞きたかったのだ。
僕にとって、今の外の世界は電車で寝る事も出来無い程、油断ならないものに変わってしまった。いや、変わったのは外の世界では無く、自分なのだろうと、流れる景色から目を逸らす。
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パル(プロフ) - 月華姫さん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!お久し振りです！追い掛けて下さって感謝しか無いです(T^T)二次創作している間は超絶元気です！月華姫さんもお体に気をつけて下さいね(><)今後ともよろしくお願いします！ (2018年10月25日 8時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - ３２８話のRちゃんの台詞、物間に聞かせたい（真顔）←お久しぶりですパル様♪お元気ですか？私も元気です？←最近鼻風邪引いてて最近治り気味状態。これからも応援しています！！パル様も風邪には、お気を付けて(;'∀')ではまたっ♪ (2018年10月22日 13時) (レス) id: 8f77e3b2d4 (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - ゆりかさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!ほろっ…！？ほろっ頂きましたーっ！！！有難う御座いますっ！！これからも頑張りますので、よろしくお願いします！！ (2018年10月17日 13時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
ゆりか(プロフ) - やべぇ、、ほろってきた、、 (2018年10月16日 3時) (レス) id: 2a41349dc2 (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - しぃさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!!最高と言って頂けて、本当に嬉しいです!!書き始めた頃はこんなに闇を深くする予定では無かったのですが、いつの間にかこんな展開になっていました…ww今後とも楽しんで頂ける様に頑張りますので、よろしくお願いします！！ (2018年9月14日 11時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2018年9月8日 20時
