【ヒロアカ】幼馴染みが過保護過ぎてしんどい ７

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「はっ…はははっ…」
『何が可笑しい？』

先生はオールマイトの対極にある存在だ。先生の考えを肯定するつもりは無いが、あの人の言葉は綺麗事など一つも無い。共感出来るところもあった。その考えに染まり掛けた事もあったが、それをジジに出来るとは思えない。

カリスマ性とでも言えば良いのだろうか。日向で生きる人達がオールマイトを崇め奉る様に、日陰で生きる者達は同じ様に先生を軸とする。

僕はその狭間で生きる存在だから、どちらも肯定など出来無いけど、これだけは分かる。

ジジの様な小者が、力を手に入れたからといって先生の様にはなれない。

「寝言は寝て死ね」

中指を突き出して小馬鹿にする様に笑って見せれば、モニター越しのジジが僅かに顔を苛立ちで歪ませたのが分かった。

「小者は小者らしく、いきがってれば良い。僕が……ちゃんと殺してあげるからさ」
『…小娘が図に乗るなよ。お前なんぞ、ただの個性の器に過ぎん』

何とでも言えば良い。僕のやる事は何も変わらないのだから。

「…あ、丁度良いや。お前に聞きたい事があったんだ」
『これ以上何を知る必要がある？』
「実験施設に居たクローンとお前の屋敷で飼われてるクローンは同じか？」

僕の言葉に僅かに眉を動かしたジジに自然と笑みが零れる。

『何を言い出すかと思えばそんな事か』

ジジがどの程度、増殖の個性について知っているのかは知らないが、使用者で無い以上全てを知っているという事は有り得ない。

だからこそ、気付けた事がある。

『全て同じに決まっておろう』
「そう。僕が行くまで、精々寝首を搔かれない様にするんだね」

鉄扇を薙ぎ払い、その衝撃波でモニターを破壊し外へと出る。

「今、帰るからね。R…それから、死柄木さん」

瞬間移動で神野へと戻った僕はこの数日間、Rや死柄木さんの傍から離れた事を後悔するのだった。


「……なに…これ………」

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