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護衛なんて大層なものは迷惑になるだけだと、断ろうと思ったけれど、お父さんが私に協力を要請しているという事は、私はただ守られる為では無いのだと、自然とお父さんの意図を察してしまう。恐らく、私はその護衛の人達に身の安全を保証された中で……カイ君を誘き出さなければならない。お父さんの言う協力とはそういう事なのだろう。
「カイ君を説得すれば良いんですか……？」
「可能であれば、此方も手荒な事はしなくない。方法は間違っていたとは言え、この街の被害を抑えていた筆頭だ。穏便に済ませられるならそれに越した事は無いが……断っても良いんだぞ？」
此処で断ったら、私は本当にただの厄介者で足手纏いの役立たずだ。こんな私にも出来る事があるのなら、役に立つ事が出来るなら、私はそれを甘んじて受けたいと思う。
「ううん、やります。だって、お父さんが皆が守ってくれるんですよね……？だったら、無敵だから」
今度は不安に思ったりしない。お父さんや皆が守ってくれるのに、私が頑張らなくてどうすると言うのか。私には心強い一等星達がついている。それは、文字通り無敵で何一つとして不安に思う事など無い。
お父さんは僅かに笑みを零すと「聞いたな、お前達」と、皆に何処か挑戦的な眼差しを向け「何が何でも此奴を死守しろ」と、その表情とは裏腹に中々に重い言葉を吐き出すので、これで説得出来無ければどうしようかと、途端に緊張してしまう。
説得とは一体何をどうすれば良いのやら。止めてと言って止めてくれるなら、カイ君も初めから事前準備だの何だのはしていなかっただろう。
この日の為にカイ君を筆頭に陽炎の人達はこの街を守り続けていた。今はもう、その目的が無くなってしまったけれど、カイ君は振り上げた拳を簡単には下ろす事が出来無くなっているのかも知れない。
こういう言い方をしてはお父さんや皆に対して失礼なのも重々承知しているけれど、来るのが遅過ぎてしまったのだと、既に敵(ヴィラン)を殺めてしまったカイ君にそれ相応の落とし所を用意しない事には説得なんて不可能だろう。
カイ君が納得出来る形でその拳を下ろしてもらいたい。そうしなければ、今は良くても蟠りを残したままでは何かの切っ掛けで同じ様な事が繰り返されるかも知れないからだ。それでは何の意味も無い。
だからこそ、今夜でこの街の問題を終わらせる。いつかまた、カイ君と笑ってこの街が綺麗だと言える様に。今度は皆と一緒にこの街の良い所を見て回れる様に。
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パル(プロフ) - ぽむさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!そう言って頂けると完結まで書き切って良かったと物凄くホッとしました。イケメンにはイケメンな事をさせたいという願望の塊で、楽しんで頂けて良かったです！最後まで読んで下さり有難う御座いました！ (2022年8月10日 10時) (
レス) id: 6636808e83 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - え、めっちゃよかったです！！！無理やりな完結とか思えなかった！！！！めっちゃ好きな作品です！！！しょうとくんの行動にめっちゃ一緒にドキドキさせられました！！！！最高 (2022年8月10日 2時) (レス) @page38 id: 10c6d472ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2022年6月7日 0時
