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炎司さんとは何度か焦凍君とお父さんを交えて食事をした事があり、私の活動に関して「俺の責任だ」と、そんな風に思った事は一度も無かったけれど、炎司さんは私に尻拭いをさせている様な気持ちでいるという。何度もそんなつもりはありませんと伝えたけれど、これは本人の問題の様で、ライブの時には率先して警護にヒーローを派遣してくれている。
その為、今日のライブの会場にも炎司さんの事務所のサイドキックが居る訳で、そんな中、有給を取って警護では無くお客さんとして焦凍君がこの場に来た事に「えっと、大丈夫なの……？」と、嬉しい気持ちはあるものの、やっぱり気なってしまう。
「ああ。親父と交渉した」
「交渉……？」
「お前の全国ツアーの警護を全日俺に任せるか、一日だけ有給取らせるか。ちゃんと選ばせたぞ？」
普通に考えてその二択なら後者を選ぶだろう。多分、焦凍君もそれを分かっていた筈で、交渉とは名ばかりの有給ぶん取り作戦を決行したに違いない。何度も焦凍君と炎司さんのやり取りを目にしていたからか、きっと穏便に話を進めたという事は決して無いに違いない。
「なぁ、A」
「ん？」
「雄英の頃、お前、俺達を一等星だってよく言ってたよな」
「今でもそう思ってるよ？私がこの場に居るのも、皆が照らし続けてくれたからだって……そう思ってる」
雄英を卒業するまでに沢山の苦難があった。その全てを私は蚊帳の外では無く、内側に居ながらも眺める事しか出来ず、戦場へと旅立つ皆の背中を何度も見送り続け、同じ数程、皆の無事を祈りながらひたすら待ち続けていた。
私には戦闘面での支援は出来無い。足手纏いにしかならないからだ。送り出す度、胸が張り裂けそうになる。満身創痍で帰って来た皆を何度もこの目で見てきたつもりだけれど、それでも一向に慣れる事は無くて、その度に笑顔で「ただいま」を言ってくれる皆に私はずっと救われていた。
遠い場所で力強く輝く一等星。命を燃やす様に、いつだって眩く煌めくその光に何度目を奪われた事だろう。皆の頑張る姿が私に勇気を与えてくれる。迷わず、照らされた夜道を真っ直ぐと歩く事が出来る。そうして導かれるままに歩き続けた先が、今の私へと繋がっている。
なりたい自分と、その先に思い描く未来。それは皆が居てこそ実現した今であると、私は断言する。
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パル(プロフ) - ぽむさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!そう言って頂けると完結まで書き切って良かったと物凄くホッとしました。イケメンにはイケメンな事をさせたいという願望の塊で、楽しんで頂けて良かったです！最後まで読んで下さり有難う御座いました！ (2022年8月10日 10時) (
レス) id: 6636808e83 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむ(プロフ) - え、めっちゃよかったです！！！無理やりな完結とか思えなかった！！！！めっちゃ好きな作品です！！！しょうとくんの行動にめっちゃ一緒にドキドキさせられました！！！！最高 (2022年8月10日 2時) (レス) @page38 id: 10c6d472ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2022年6月7日 0時
