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足を止め、耳を両手で押し潰す様に強く強く塞いだ。何も聞きたくない、僕をそんな目で見るな、僕には出来無い、したくないんだよ。
キツく目を閉じて何度も心の中で「消えろ、消えろ、消えろ…」と呟き続けた。
その時ーー…
「っ……」
ぎゅっと暖かい何かが僕を包み込んだ。香るよく知った自分ものとは違う柔軟剤の匂いにゆっくり強張っていた身体が解れていく。
「A」
隙間が出来た耳介が拾った声は珍しく穏やかな勝己の声で、閉じていた目を開けて何も言わずに勝己の服の裾を掴んだ。
「…何かあったんか」
髪を梳く様に頭の後ろに回された手は優しく、僕を落ち着かせる様に心臓部へと抱き寄せる。聞こえる規則正しく波打つ心音に安心を感じながら再び目を閉じた。
あの子供の事だけは話さないと決めている。だから、何も言わない。あの子供の事を話してしまえば、それこそ僕達は戻れないところまで何処までも堕ちて行ってしまう。
分かってる。二人が僕を求める理由も、僕が二人を突き放せない理由も全部…ホントは分かってるんだ。
「…何でもない。何でもないけど…ごめん」
僕達はただ、互いに依存し合ってるだけだ。幼い頃からずっと一緒に居て、僕を守る事が二人の当たり前になってしまって、誰にも間違いを指摘されないまま育って来てしまった僕達は自分達から断ち切る術を知らない。
「ただいま」
戻って来たよ、帰って来たよ。二人の元へ、二人のところに。此処しか…きっと僕の居場所は無いから。
変わらなくて良い、頑張らなくて良い、自分の事だけを考えていて良い。そうして逃げる事が出来る僕の都合の良い小さな世界。
僕が望んだ世界が、二人の傍だと知っている。
オアシス…確かにオアシスは僕のヒーローだよ。きっと、僕の中の正常な部分がオアシスに救いを求めているから。だけど、それと共存する僕の歪な部分がオアシスへと伸ばそうとする腕を切り落としていく。
そうして巻き付けられる鎖に息苦しさと同じくらい心地良さを感じながら、僕は結局何も選べないまま現実から目を逸らすのだ。
きっと…この先、僕が全力でオアシスに助けを求める日は来ない。心の拠り所になったとしても、ひとときの安らぎの場で羽を休めたいだけ。
「帰んぞ」
「…うん。眠い」
「背中乗れ」
「ありがと」
この歪に象られた世界の中で微睡みに浸り続ける事。それが叶わないものならば、僕は消えてしまいたい。
誰にも干渉されない、無の世界に行きたい。
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パル(プロフ) - 月華姫さん» こんにちは！お久し振りです！！漸くリクエストの【轟君が幼馴染みだった？if】が完成しましたので、お知らせします(^^)リクエスト板の方にありますので、またご確認ください！それでは失礼します！ (2018年5月6日 13時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - お返事有難う御座います！リクの完成はパル様のペースで大丈夫ですよ！ゆっくり完成を楽しみに待っています！ジジ様はエンデパパの最終進化系なんですね←そう考えると現在のエンデさんは微妙にマシに感じますな←これからもパル様らしく連載頑張って下さい！ではっ (2018年3月7日 10時) (レス) id: 12879f1d64 (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - 月華姫さん» ﾘｸｴｽﾄの方はもう暫くお待ち下さい(><)本編のストックが中々思う様に進まず、ﾘｸｴｽﾄのネタを書き始めてはいるのですが、短編でまとめられず試行錯誤中なので、出来次第お知らせします！更新ゆっくりですが、これからもよろしくお願いします！！ (2018年3月7日 7時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - 月華姫さん» お久し振りです!!いつも楽しみにして下さって有難う御座います(><)ジジ様のイメージはホントにエンデパパを悪化させて、兎に角酷くした感じにしようと出来上がったものですww現実だと犯罪レベルがカンストしてしまうかも知れないですねwwwある意味敵(ヴィラン)ですねww (2018年3月7日 7時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
月華姫 - 続き→意味不明な言葉使ってすみません(･･;)さて、轟は次どう夢主と絡み接するか楽しみです！！春の季節も連載頑張ってください！また遊びに来ます♪ではっ (2018年3月6日 21時) (レス) id: 95552be7d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2018年2月10日 17時
