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そもそも、私が居た世界にも焦凍君みたいな顔立ちが整い過ぎている人は身近には居なくて、耐性が皆無と言っても過言では無いのだ。ギリギリ芸能人がそれに該当するくらいだろうけれど、何だか芸能人の顔の良さと焦凍君の顔の良さは別物の様な気もする。どう説明すれば良いのか、例えるのなら芸能人のそれは人工物で、焦凍君のは天然物と言うか。芸能人も天然物の人は居るんだろうけれど、全くノンケアって事は流石に無いだろう。
「ねぇ、焦凍君。ニキビとか出来た事ある……？」
「ねぇな」
「肌のお手入れはしてる……？」
「別に何かしてるって事はねぇが……おひ、なひすんば」
妬みに嫉みに僻みは百も承知の上で、美容にそれなりに気遣ってる女の子を代表してこのオーガニック100%の焦凍君に一矢報いてやろうと、焦凍君の頬を両手で摘み、横に引っ張った。
「この天然物め……！」
「やへろ」
「おーい、何やってんだ？」
寮の入口で焦凍君の頬を引っ張っていると、談話スペースから不思議そうに小首を傾げる女の子達と、声を掛けて来た切島君に「このオーガニック100%の焦凍君の顔をですね……」と、一匙の妬みを込めてむにっと上下に動かす。
「Aちゃん、どしたー？」
「透ちゃん、聞いて。焦凍君、肌のお手入れしてないんだって……してなくて、これなんだって」
「何だとー！？それは私も加勢するよ！」
それから女の子を味方に付け、焦凍君の肌を褒めまくりながら観察し、気付けば私を含めた女の子全員に囲まれる形になってしまった焦凍君に峰田君が悲鳴を上げていて、焦凍君の頬から手を離した瞬間、今度は私の頬を摘まれてしまった。
「うどんばっか食ってるから伸びんのか？これ」
「いひゃい……でふ」
「明日から蕎麦にしろ」
「うほん」
「蕎麦食え」
「うほん！」
「却下だ」
焦凍君は蕎麦を食べると言うまで離してくれず、仕方無く明日は蕎麦にすると言えば、焦凍君は何処か満足そうに手を離してくれたのだけれど、今度は透ちゃんと百ちゃんに頬をつつかれてしまい、暫く女の子全員に頬で遊ばれてしまったのだった。
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パル(プロフ) - もぐさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!ひぇ……長編作ばかりなので大変だったと思いますが書き手冥利に尽きると言いますか、本当に嬉しく思います！有難う御座います！！ドロドロ鬱展開は今まで書いた事が無かったのですが書いてみたくなりました！今後ともよろしくお願いします！ (2021年12月18日 18時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
もぐ(プロフ) - どの作品も性癖に刺さり一気に全作読ませて頂きました！やはり文章の綴り方がお上手なのか全くタイプの違った今作も最高です！いつかドロドロ鬱展開のバッドエンド作品も読んでみたいと思いました。これからも応援しております！ (2021年12月18日 16時) (レス) id: 1c01f7244c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2021年12月11日 19時
