【４５】 ページ46
―――そして、帰寮してから談話スペースで始まった百ちゃんと飯田君に寄る勉強会は初めこそ私の勉強の遅れを取り戻す為だったけれど、気付けば芦戸さんや上鳴君、他にも瀬呂君や透ちゃん達も参加していて、躓く難問は皆と一緒に奮闘しながら解く事が出来て、初めて勉強会を楽しいと思ってしまった。
五分程休憩を挟み、ずっと座りっぱなしでお尻が地味に痛くなって来たので、百ちゃんの手を借りて少しだけ立ち上がると、相変わらず足はｶﾞｸｶﾞｸ震えてしまうけれど、これなら歩行器に戻れそうだと、安心する。
「なぁなぁ、ケツ痛てぇならオイラが揉んでやろーか？」
そう何処からとも無く現れた峰田君が何だか卑猥な手付きでじりじりと距離を詰めて来ようとするので、思わず「ひっ……」と、逃げ様と足を踏み出した時、ｶﾞｸﾝｯと百ちゃんにしがみつく形で床に膝を着いてしまったのだ。
「こら！峰田！Aが怪我しちゃったらどうすんの！」
「オイラは清水がケツ痛てぇって言うからだなぁ」
「そのゲスい顔どうにかしてから言えよ！」
現状、百ちゃんに抱き着いてしまっている私と一緒にその場に座り込んでくれた百ちゃんに「良いですか、Aさん。峰田さんには気を付けて下さい」と、真顔で言われてしまい、峰田君のあれはこのクラスでは常習化しているものなのだと理解する。
「Aちゃん立てるー？」
「えっと……ごめん。少し手伝ってほしい、です」
「任せてー！」
百ちゃんと透ちゃんに手伝ってもらい、何とか車椅子に座る事が出来た私は、芦戸さんに即座に峰田君から距離を取る様に車椅子を動かされてしまい、最早勉強会どころでは無くなってしまったのだ。
「へへっ、清水！これを見ろ！」
そう言って峰田君は頭の丸いのを一つ取ると、掌に乗せて持って来ようとする。
「峰田君の個性……？」
「そう！くっ付くんだぜ！」
「私にもくっ付くの……？」
「オイラ以外の物には何でもくっ付くんだ！」
峰田君のその個性に興味がそそられてしまい、思わずその黒い塊に手を伸ばそうとすると、すかさず「ダメだよ！」と、芦戸さんが車椅子を押して峰田君から遠ざけ様とするので「あの、少しだけ……」と、頭を仰け反らせると、芦戸さんや他の皆にも「やめとけ」と、言われてしまう。
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パル(プロフ) - 柴ぬいさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!知らないからこその新鮮さや衝撃などなど、普通だったらこういう反応になるかな？と考えながら書いていたのでこうしてその点に関してのｺﾒﾝﾄ頂けて嬉しく思います！また表現についても感想下さり、こちらこそ本当に有難う御座いました！ (2023年3月14日 18時) (
レス) id: 6636808e83 (このIDを非表示/違反報告)
柴ぬい - めっちゃ最高でした！（全部読みました！）ヒロアカを知らない体での転生ものは初め読み進めている時とても驚きました！また、胸にｽﾝｯと落ちてくる表現の仕方が半端なかったです！素敵で平和な世界線でのお話を読めて幸せです！ありがとうございました！！ (2023年3月14日 16時) (レス) id: c5d3bd3937 (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - ひながきさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!楽しんで頂けるか分かりませんが、楽しんで頂けると幸いです！貧弱綺麗事万歳夢主をよろしくお願いしますww (2022年10月2日 23時) (レス) id: 6636808e83 (このIDを非表示/違反報告)
ひながき(プロフ) - まだ呼んでいないのにコメントをするという奇行をさせていただきます。要注意の【貧弱綺麗事万歳夢主】という語彙が好きです。これから読まさせていただきます、笑 (2022年10月2日 15時) (レス) id: 4bea1154e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2021年11月11日 23時
