【１５８】 ページ10
―――AM7:00現在、僕は朝方に合流したオールマイトと共に彼女の住むマンションを訪れていた。言わずもがな、死柄木の回収と彼女……いや、本物のプロセルピナの身柄を拘束する為だけど、これは建前に過ぎない。二人に逃げる意思も抵抗するつもりも無い事は分かっている。だからこそ、身柄を拘束する前に話をしに来たのだ。
昨夜の騒動が終結してから此処に来るまで、ヒーローの間で一悶着も二悶着もあった事は言うまでも無いだろう。何せ、僕達が必死に護衛していた人物が敵(ヴィラン)……それも本物のプロセルピナで、尚且つ昨夜の騒動に乗じて死柄木を連れ出しているのだから、他のヒーロー達が騒がない筈が無かった。
直ちに死柄木と彼女を捕縛すべきだと声が上がるのも当然で、それを僕や社長、それからオールマイトや彼女の人柄を知っている八百万さんや耳郎さん、轟君が必死になって頭を下げ、ある条件の下に僕達に一任されたのだ。
その条件と言うのは、直接対峙するのは僕達だが、有事の際、即座に彼女達を捕縛出来る様にマンションをヒーローが囲み、僕達には盗聴器を持たせる事だった。
故に僕は、ヒーローのデクとして彼女に会う。多くのヒーローがマンションを囲み、僕達の会話に耳を済ませる中で、以前の様に彼女の名を口にする事は出来無い。
彼女の家の扉の前に立ち、ポケットの中で合鍵を握り締める。そんな僕を気遣ってか、オールマイトは軽く僕の肩に手を乗せると何も言わずにインターフォンを鳴らした。そして───…
「よぉ、随分悠長なクズマヌケヒーロー様だな。そんなに玉無し野郎に手こずってた訳？」
挑発する様に小憎たらしい笑みを浮かべた彼女が出迎える。その後ろには、リビングから味噌汁を啜りながら顔を覗かせ、ﾋﾗﾋﾗと手を振っている死柄木の姿もあって、僕もオールマイトも頭が痛くなった事は言うまでも無いだろう。
と言うか、死柄木が着てるシャツが明らかに僕のそれで、何とも言えない気持ちになる。風呂に入れた際に勝手に渡したんだろうけど、まさか下着まで貸した訳じゃないよね……？
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パル(プロフ) - 夢桜さん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!亀更新にも関わらず更新を楽しみにして下さり、また夢主の暴言三昧を愛らしいと言って下さった上にまた読みに来て下さるだなんて、本当に感無量です！嬉しいお言葉の数々が今後の励みになります！本当に有難う御座いました！ (2021年10月11日 21時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - 完結おめでとうございます。いつ頃か更新を今か今かと楽しみにし続けていましたので少し寂しい気もしますが、デクの諦め悪い精神や夢主のボロッカスな口の悪さも愛らしく、とても読むのが楽しかったです！長い期間お疲れ様でした、終わっても尚、また読みに行きます。 (2021年10月11日 11時) (レス) @page31 id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - ゆいさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!面白いと言って頂き、本当にそのお言葉が励みになります！残り僅かの更新にはなりますが、最後まで楽しんで頂ける様に頑張りたいと思います！今後ともこの作品をよろしくお願いします！ (2021年9月17日 19時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 面白いです！応援してます！ (2021年9月17日 10時) (レス) id: 8f748b15fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2021年9月16日 22時
