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だけど、それと同時に真っ赤になって怒る彼女が僕の目にはどうにも意地らしく映り、感情的にｶﾞﾂｶﾞﾂと僕の脛を遠慮の欠片も無く蹴り続ける姿が可愛らしくて、笑ってしまう程に愛おしさなんてものを感じてしまう。
彼女は本当に嫌なら、こんな風に感情的になったりしない。それこそ、あっさりと僕を振って何処へなりとも行ってしまうだろう。だけど、足を止めてこうして僕と向き合って、ボロっカスに吐き出して、泣いていて……素直じゃない彼女の行動や表情が今でも僕の事を想ってくれているのでは無いかと、自惚れてしまう。
「痛いよ、A」
「痛くしてるんだっての……！」
あれから三年、僕も彼女も24歳になった。だけど、大人と言うには僕達のこれはあまりにも幼くて、本当に何処までも格好が付かないったら無い。
「ｽﾞﾋﾟｯ……!!」
「ティッシュ使う……？」
「要らん！お前の服でかんでやる。有難いと思え！」
「はい」
そう両手を広げて彼女を受け入れ様とすれば、彼女は子供の様に「そうじゃないだろ！！」と泣きじゃくっていて、真っ赤になった目や鼻がうさぎみたいだと思う反面、吠える姿はポメラニアンの様で……うん、可愛い。
「言った筈だよ。君が折れるまで僕は君を諦めないって。だから、折れてほしい」
「断るｯ!!なァにが悲しくてお前みたいなクズマヌケヒーローにボクの人生くれてやんなきゃなんないんだ！」
久し振りに投げ付けられるボールに懐かしさを感じつつ、鞄から書類を取り出して彼女に差し出す。
「取り敢えず、折角出所したんだし、家探しに行かない？オススメの物件があって、この住所なんだけど、光熱費家賃含めてタダで、敷金礼金不要、その代わり苗字が緑谷になるんだけど……此処に判子とサインして、一緒に役所に行こう？」
事前に用意した記入済みの婚姻届を見た彼女の目の蔑み具合と言ったら、まるで汚物を見るそれで、無言で婚姻届を破り捨てられてしまう。その容赦の無さが彼女らしいと、傷付く事も無いのだから僕もかなり変な人間になってしまっているらしい。
「拗らせ過ぎだっての……やる事が滅茶苦茶だ！」
「君にだけは言われたくないよ」
言い返すと彼女は泣きながら「頭が悪いにも程がある……」と乱暴に腕で目を擦り、再度ﾌﾝｯ!!と僕の足を蹴っ飛ばす。
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パル(プロフ) - 夢桜さん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!亀更新にも関わらず更新を楽しみにして下さり、また夢主の暴言三昧を愛らしいと言って下さった上にまた読みに来て下さるだなんて、本当に感無量です！嬉しいお言葉の数々が今後の励みになります！本当に有難う御座いました！ (2021年10月11日 21時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - 完結おめでとうございます。いつ頃か更新を今か今かと楽しみにし続けていましたので少し寂しい気もしますが、デクの諦め悪い精神や夢主のボロッカスな口の悪さも愛らしく、とても読むのが楽しかったです！長い期間お疲れ様でした、終わっても尚、また読みに行きます。 (2021年10月11日 11時) (レス) @page31 id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - ゆいさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!面白いと言って頂き、本当にそのお言葉が励みになります！残り僅かの更新にはなりますが、最後まで楽しんで頂ける様に頑張りたいと思います！今後ともこの作品をよろしくお願いします！ (2021年9月17日 19時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 面白いです！応援してます！ (2021年9月17日 10時) (レス) id: 8f748b15fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2021年9月16日 22時
