【９４】 ページ45
わちゃわちゃと彼女に集まって行くミニマムズを一匹ずつ軽く投げては再び楽しそうに寄ってくるミニマムズを撫でる彼女は「一応、変な誤解されても面倒だから言うけど」と溜め息を付く。
「ボクにそういう相手が居た事は無いし、そういう事もした事無いっての。大体、ボクに言い寄って来る物好きなんかお前くらいだし」
果たして、本当にそうなのだろうか。僕以外の人も彼女の不器用な優しさに触れた時、きっとその温もりを求めてしまうのでは無いだろうか。
彼女は厳しい様で甘い。その甘さは恐らく、人を駄目にしてしまう甘さだ。甘ったるい事も無くあっさりとしているが故に止まらなくなってしまう。そう、これは一種の中毒症状の様なものに近いのかも知れない。
「兎に角、嫌なら野宿しろ！んでもって、蚊に刺されまくれ！」
「うっ、地味にヤダなぁ、それ……」
「だったら文句言うなっての！」
一先ず、彼女が良いなら僕は満更でもないと言うより、寧ろ何も無かったとしても彼女と過ごせるだけで嬉しい事に変わりは無かった。
―――それからテントを張り終え、重箱のお弁当を持って川沿いを散歩していた僕達は普段は味わえない自然を満喫していた。川が綺麗で、泳ぐ魚を見付けてはモリを片手に目を光らせる彼女。川の中から頭を出す石の上を足場に飛び移りながら川岸を渡る。
「マヌケ！見ろ！」
「出久だってば、もう……」
川沿いを上流へと向かって歩いていると僕達の目の前には立派な滝が現れ、彼女は「修行して来なよ。少しはマシなヒーロー様になるんじゃない？」と意地の悪い笑みを浮かべ出す。
「しないよ」
「つまんない男だな、お前」
「うっ……」
「お前がしないなら、ボクは行くけど？」
「ええっ！？泳ぐの！？」
「何の為に着替え持って来た訳？」
その場でパーカーや靴を脱ぎ捨て、水着を着ている訳でも無いにも関わらず川に飛び込んで行く彼女に「え、ちょ……マジか！！」と驚き、彼女が飛び込んだ川を覗き込むと……
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パル(プロフ) - 楊離月さん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!楽しんで頂けて良かったです。自分でもミニマムズを結構気に入っていたのでそう言って頂けて嬉しく思います！亀更新ではありますが、今後ともよろしくお願い致します。 (2021年5月16日 20時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
楊離月(プロフ) - 夢主さんとデクのやり取りを見てめっちゃ楽しかった！久々こんな微笑ましい緑谷くんの話読んで大満足です！これからの二人さんが楽しみですね…！みにデクたちマジかわいいすぎこっちにも来てほしい(おい (2021年5月15日 23時) (レス) id: 3422f57d59 (このIDを非表示/違反報告)
パル(プロフ) - Pandaさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います！前作に引き続き今作まで読んで下さって本当に有難う御座います！亀更新になってしまっていますが、どうか今後ともよろしくお願いします！ (2021年3月24日 11時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
Panda - わぁああ！！！もう相変わらずの素敵な物語に驚愕しております！！！リアルが忙しくなかなか読みに来れなかったのですが、読んで疲れが一気に飛びました！！この夢主ちゃん(ちゃんと言っていいのか…？)とても好きです！二週目してきます！ (2021年3月24日 7時) (レス) id: 6df71f9a53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2021年2月19日 16時
