【ヒロアカ】Question (ページ49)

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【４８】ページ49

下の階から聞こえる爆破音を聞く限り、かっちゃんがプロセルピナと交戦状態にあるのは確かなのだろう。今ならカモフラージュ用の具現体を解除しても問題は無く、外で状況把握に務めている彼女自身の具現体も解除させるべきだ。

「瀬崎さん、もう個性解除して大丈夫だよ」
「ハイハイ」

ふぁ～あ、と怠そうに欠伸をする彼女は「上に行くならさっさと行けよ」と軽く手をｼｯｼｯと振り出す。

「いや、僕も此処で待機するよ。それに君は一般人だし、守らなきゃだろ？」
「死に損ないに言われても安心もクソも無いっての」

辛辣過ぎて返す言葉も無いけど、こればっかりは僕も譲る訳にはいかない。彼女のお陰で建物の被害のみに抑えられている状況だが、彼女は一般人だ。本来なら手を借りている今の状況が望ましくはないのである。

彼女は何かに気付いた様にﾋﾟｸｯと顔を上げると、溜め息混じりに「おい、マヌケ。仕事だ」と階段へと視線を向け出した。大方、カモフラージュ用の具現体の分を解除し、外で待機させている方は解除していなかったのだろう。

「数は？」
「二匹。その後ろからヒーローも来てるけど？」
「えっと、一応瀬崎さんは隠れていてほしいんだけど……」
「悲鳴の一つでも上げてやろうか？」

そう面白可笑しく笑う彼女が普通の女の人の様に敵(ヴィラン)相手に悲鳴を上げる姿など想像出来る筈も無く……そうこうしている間に敵(ヴィラン)達の足音は直ぐ近くまで接近していた。

そして、階段から二名の敵(ヴィラン)が現れたと同時に素早く鎮圧すると、彼女はアクション映画でも観ている感覚なのか「良いぞ、もっとやれー！」と楽しげに声援を飛ばす。

「みど……じゃなくて、デク！？お前も来てたんだな！」
「チャージズマ！君も応援に来てくれたんだ！」

敵(ヴィラン)を追っていたヒーローとは上鳴君の事だった様で掻い摘んで状況を説明すると、上鳴君は四階の護衛に当たると言い始めたのだが、何故か彼女は「やめろ」と上鳴君を睨み付ける。