【ヒロアカ】Question (ページ47)

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【４６】ページ47

だがその直後、上空に無数の槍の様な大きさの物体が浮かび上がり、それ等は結界を突き破るかの様に一斉に建物へと降り注がれたのだ。

槍が降り注ぐ様に息を呑むが、それよりも僅かに亀裂が入った程度で全弾防ぎ切った彼女の結界に誰もが度肝を抜かされただろう。現に交戦中だった敵(ヴィラン)やヒーローも互いに動きを止めてしまう程で、その個性を撃った敵(ヴィラン)……恐らく、この敷地の何処かに居るプロセルピナも動揺しているに違いない。

「おい、何処の事務所のヒーローだ」
「違うよ。あれは瀬崎さん……えっと、この病院に務める看護師さんの個性なんだ」
「はあ？ンでテメェがそんな事知っとんだ」
「それは……えっと、これが片付いたら説明する！」

次にまたあれが降り注がれたら、仮に防ぎ切ったとしても結界は消滅してしまうだろう。その前に、何としてもプロセルピナを見付けなくては！

そう思い、素早く行動に移すが直ぐに第二陣の槍が上空に浮かび上がってしまい、かっちゃんが槍の数を抑えようと広範囲の爆破を放つが、それでも容赦無く降り注いでしまった槍の雨は彼女の結界を破壊したのだ。

そしてその直後、ﾊﾟﾘﾝｯ!!と建物の南病棟から硝子の割れる音が聞こえ、それと同時に響き渡った患者さんと瀬崎さんでは無い女性と思われる悲鳴に直ぐ様建物の内部へ駆け込む。

窓が割られたのは恐らく二階か三階。今も尚プロセルピナは次々と虐殺に及んでいるのか、上の階から患者さんの絶叫が館内に響き渡っていた。

「デク！働いとった連中や中に残ったヒーローがある程度患者を一箇所に避難させてる筈だ！テメェはそこを死守しやがれっ！！こっちは俺が行く！」
「分かった！！」

恐らく、悲鳴が上がっている階の避難誘導はまだ出来ていない筈だ。そっちはかっちゃんが向かったからプロセルピナと遭遇する可能性が高いだろう。表にもまだ敵(ヴィラン)は多く居て、他のヒーローがこっちに迎える状況じゃない。

これだけ大きな病院だ。一箇所に全ての患者さんを収容する事なんて先ず不可能だろう。この病院は五階まであり、襲撃を警戒するなら屋上からの侵入を想定すれば最上階は有り得ない。二階は正面出入口を突破されたらアウトだし、それ等を避けるなら三階か四階に避難させている筈。

階段を跳び上がり、一刻も早く避難場所を見付け様と三階に辿り着くと、そこには……