【２５１】side無し ページ11
風間は呆れた様に溜め息を付くと「何を言い出すかと思えば、またその話ですか」と言う。
「目標と交流があった方々は勘違いをされている」
「勘違い……？」
「ええ、彼女は自らの意思で我々の保護下に入る事を望み、外界からの情報に左右されない為にあの塔へ暮らす事を決意された」
「そんな訳……ｯ!!」
「事実です。正式な同意書にもサインを書いて頂きました。何なら、彼女の保護者にも同意のサインを得ていますが？」
頭に血が上っている切島は風間を睨み付けたまま、今にも殴り掛かるのでは無いかと思う程、憤りを顕にしており、それを落ち着かせる様に「切島君、抑えて」と緑谷が口を挟む。
「ｯ……」
「烈怒頼雄斗、過ぎた事を掘り返すのであれば、我々にも言いたい事は山程ありますが？特にデク、アナタが彼女をあの塔から連れ出すという暴挙に及ばなければ、彼女は爆豪勝己の死を知る事無く、今もあのまま塔で穏やかに過ごせていた。彼女に辛いだけの現実を突き付け、苦痛を与え、こんな事態を引き起こさせたのはアナタであるという自覚はあるのですか？」
No.1ヒーローがする行いでは無いでしょう。と言葉を続ける風間は「話を戻しましょう」と何も言わず、悔しそうに拳を握り締める切島と緑谷を横目に入れながら話を進めた。
「では、次は我々が外から入手した情報を開示しましょう。先ず、我々の世界とこの世界とでは時間の流れが違うという事はお気付きの事と思いますが、あまりにも不自然過ぎる」
時間の流れに違いがあるというのは、元の世界では彼女が時間を停止させてから5年が経っているが、この世界では5年など優に過ぎ去ってしまっている。それは、緑谷と彼女が幼馴染みでは無いという関係性が物語っており、全くその関係性が失われている事が不自然であると風間は指摘した。
「これはあくまで仮説に過ぎませんが、彼女はこの過去の世界を一度や二度では無く、何度も繰り返している可能性があります。何を理由に繰り返したのか、我々が調査した結果、本来そこには無かった筈の出来事が存在したと思われる事象が幾つかありました」
一拍置いた風間は「それは、雄英生の死です」と告げる。
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パル(プロフ) - Pandaさん» 前回に引き続き、今回でもｺﾒﾝﾄ有難う御座います！度々更新が遅れてしまうかも知れませんが頑張って更新します！応援、本当に有難う御座います！感謝感謝です！ (2020年9月13日 12時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
Panda - 続編おめでとうございます！今後も応援してます!続きがめっっっっっちゃ楽しみです！！！ (2020年9月13日 11時) (レス) id: 0b60fa6ccb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2020年9月5日 23時
