【９３】夢主side ページ44
余裕の表れでも強がりでも無い、勝己君らしい勝気な笑み。来るなら来いとでも挑発するかの様なそれに自分で言っておきながら「どうして……？」と尋ねてしまう。
「テメェは俺のもんだろうが。だったら、俺が俺のもん守んのに、躊躇も加減も必要ねぇだろうがよ」
勝己君のその言葉を聞いた途端、理性など弾けて飛んでしまい、今直ぐにでも踊り出したくなる程に舞い上がる。
この喜びを身の内だけで処理する事なんて出来ず、勝己君の手をﾌﾞﾝﾌﾞﾝｯ振り回すと、流石に「うぜぇ！」と怒られてしまった。
「勝己君が悪いと思うな。そんな事言われたら、嬉し過ぎて胸が一杯になる。ずっと勝己君が好きだけど、どんどん好きになるの」
嗚呼、本当に勝己君は私を喜ばせるのが上手だ。変わる事の無い愛を捧げ続けているけれど、そんな事を言われたら、それ以上に想いが強くなる。
「勝己君が好き。大好きです」
「ンなもん、知っとるわ」
そうそっぽを向く勝己君に心の中で同じ言葉を何度も繰り返す。きっと、彼が想うよりもずっと……私の気持ちはﾄﾞﾛﾄﾞﾛしてて、赤黒く歪んでいるのかも知れない。
この幸せな時間を隠れ蓑にそれを抑え込んでいるだけで、本当の私を知ったら……きっと彼は、私を守ろうなんて思ってくれないだろう。
世界よりも勝己君一人を選んだ私の選択を、彼は許さない。世界を恨み、憎み……壊して壊して壊し続けてしまった私を許す事は出来無いと思う。
それが私が愛した、爆豪勝己という人だと誰よりも知っているから。
それでも、この世界が私の終着点になれば良いと強く願う。あの頃の様に幸せで満ち溢れ、皆と共に雄英を卒業する事が出来るかも知れないこの世界を……私は守るの。
例え、彼の意に沿わなかったとしても……私の願いは彼を失ったあの日から何も変わらない。勝己君が私の全て。それを奪い去ったあの世界に、何の未練も無いのだから───…
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パル(プロフ) - 一寸先はダークさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!凄いだなんてとんでもないです (汗)はい！頑張ります！今後ともよろしくお願い致します！！有難う御座いました！ (2020年3月24日 13時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
一寸先はダーク - 何か、凄いですね！個性が何か分からんなぁ、何となく推測はして多分こうじゃないかな？みたいな所まではいったんですけど、まだまだ分かりませんね！これからも更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2020年3月24日 11時) (レス) id: 94fd455da1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2020年3月17日 8時
