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二連休が明け、家から出た俺はその足で彼奴の家へと向かい、外壁に軽く凭れ掛かりながら彼奴が出てくるのを待つ。と言うのも、散々彼奴についてあれこれ考えたものの、何一つ疑問は解消されず増える一方だったからだ。
こうなりゃ、直接本人に聞くのが手っ取り早い。そう彼奴が出て来るのを待っていると、程無くして出て来た彼奴は俺をその目に捉え、驚く様に数回瞬きを繰り返した後にふにゃりと笑い「おはよう、爆豪君」とﾎﾟﾔﾎﾟﾔと花を散らす。
ナーナー鳴いて擦り寄ってくる人懐っこい猫の様に嬉しそうに目を細める金髪女。先日見た記憶の残滓とは掛け離れ過ぎているその姿が、今は何故か、酷く痛々しく思えてしまう。
「とても嬉しいな。爆豪君がこうして待っててくれるの、凄く嬉しい」
「けっ、どーでも良いわ」
「照れない照れない」
「照れてねぇっつっとんだろうがよ！？」
ｶﾞｼｯと彼奴の頭を鷲掴みにすれば、金髪女は「うぅ、いたっ、いたたたたっ……痛いです」と毎度の如くウーウー唸り出す。
「ﾁｯ……とっとと行くぞ」
「うん。あ、手を繋ぐのはダメかな……？」
「寝言は寝て死ね」
「照れて「ねぇ！！」ﾌﾌｯ」
金髪女の頭から手を離して先に歩き出せば、金髪女は小さく笑って俺の隣に並ぶ。そして、許可した覚えは無いが、勝手に俺の手を取る金髪女は「……暖かいね」と酷く穏やかな声で呟く。
叩き払う事も出来たが何故かそんな気も起きず、寧ろ、手を繋いでいるこの状態が自然とさえ思えてしまう。
俺はこの手の温もりや柔らかさを知っている。記憶では無く、本能的に俺の身体がこの金髪女の存在を受け入れていた。拒絶する理由も不快感なんてものは有り得ないとでも言う様に。
「何だか……幸せ過ぎて、泣きたくなるな」
「テメェはこんなんで幸せ感じんのかよ」
「うん。十二分に」
慈しむ様に向けられる眼差しに嘘は無く、アホらしいと一蹴する事も出来たが、仮に俺が見る夢を此奴も知っているのであれば、その目の奥で何を考えているのかも読めなくはない。
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パル(プロフ) - 一寸先はダークさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!凄いだなんてとんでもないです (汗)はい！頑張ります！今後ともよろしくお願い致します！！有難う御座いました！ (2020年3月24日 13時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
一寸先はダーク - 何か、凄いですね！個性が何か分からんなぁ、何となく推測はして多分こうじゃないかな？みたいな所まではいったんですけど、まだまだ分かりませんね！これからも更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2020年3月24日 11時) (レス) id: 94fd455da1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2020年3月17日 8時
