【８９】side無し ページ40
軽く紅茶を飲んだ彼女は「誤解……？」と頭に疑問符を浮かべる切島に「多分、他の皆もそう。凄く誤解してると思うの」と告げる。
「確かに私は勝己君の事ばっかりだけど、それ以前に皆の事も大好きで、とても大切なお友達だと思ってるの。だから、切島君の事を邪魔だなんて、絶対に思ったりしない」
それに……と言葉を続けた彼女は軽く爆豪へと凭れ掛かると「私は勝己君の所有物だから、勝己君が良いなら、何でも良いの」と笑う。
恥ずかしげも無く言う彼女とそれを当たり前の様に受け入れている爆豪を見る切島は、初めて見る光景の筈なのに以前にもこうして二人が寄り添う光景を目にした事があると既視感を覚える。
「……因みに、いつから付き合ってんだ？」
「職場体験が明けた登校日の朝。勝己君の熱烈な告白で結ばれました……ﾌｶﾞｯ!！」
ｻﾗｯと暴露する彼女の顔面を素早く鷲掴みにした爆豪は「余計な事言ってんじゃねぇ……」と言うが、それが彼女の言葉が真実であると物語り、切島は「オメェからかよ！」と思わず突っ込んだ。
「うっせ！！」
「うぅ、勝己君、痛い、痛いです。とても痛いです」
そう言いながらもどういう形であれ、爆豪に構われているのが嬉しいのか、緩み切った顔をする彼女に切島は何だか気が抜けてしまい、無意識に「また一緒に居られるんだな、オメェ等」と言う。
その言葉に驚いた様に目を見開く彼女と同じ様に驚きを見せる爆豪に、切島は「って、オメェ等は常に一緒だったよな！悪い！変な事言った」と訂正する。
だが、無意識とは言え、切島が放った言葉は二人には彼の言い間違いや思い違いには到底思えなかったのである。
「何かさ、時枝って初めて会った時から全然初対面の気がしなかったんだよな。他の皆も似た様な事言っててよ、時枝と爆豪が一緒に居るのが自然ってか、当たり前って言うか……でも、二人が付き合ったって知って、何か納得したぜ！！」
そう彼らしく明るく笑う切島に彼女は爆豪の手を取り、自分の顔をそれで隠す様に俯くと「切島君、ありがとう……」と静かに告げたのだった。
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パル(プロフ) - 一寸先はダークさん» ｺﾒﾝﾄ有難う御座います!!凄いだなんてとんでもないです (汗)はい！頑張ります！今後ともよろしくお願い致します！！有難う御座いました！ (2020年3月24日 13時) (
レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
一寸先はダーク - 何か、凄いですね！個性が何か分からんなぁ、何となく推測はして多分こうじゃないかな？みたいな所まではいったんですけど、まだまだ分かりませんね！これからも更新頑張って下さい！楽しみにしてます！ (2020年3月24日 11時) (レス) id: 94fd455da1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パル | 作成日時：2020年3月17日 8時
