【ヒロアカ】Continue to love 3 (ページ27)

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彼女が眠った後、漸く彼女の目元から手を離した緑谷はいつの間にか自身の周りに集まり、彼女を覗き込んでいる面々に「えと…その、何も突っ込まないでもらえると…」と言うが、既にﾆﾔﾆﾔとからかいモードに入っている数名は「そうは問屋が卸さねぇぜ！」と緑谷へと絡む。

「にしてもまぁ、ラブラブ過ぎて何も言えねぇわ」
「ﾌｯ…可愛い…」
「お前の方が可愛いぜ？」
「もうやだっ、出久君ったら！」
「わぁー！！やめてよ！！」

瀬呂と峰田が織り成す茶番劇に真っ赤になりながら声を上げた緑谷をゲラゲラと笑い、そんな賑やかな周囲にも彼女は目を覚ます事は無く、ピッタリと緑谷に身を寄せて幸せそうに眠っている。

「無音課長、デクの前ではデレッデレなんすね」
「聞くかー？こいつ等の超絶ピュアラブハリケーンな甘酸っぱい日々を！！」
「ちょ！山田君！！」
「聞きたいっす」
「遠山君！？」

ここぞとばかりに他の面々も山田の話に食い付き、緑谷が喚くのも何のそので「あれは、無音と緑谷が付き合い出した年の冬…そう、丁度7年前の昨日だ」と語り出す。

「当時、緑谷は雄英の寮で生活してたんだが…無音の誕生日が日曜ってんで、何とびっくり一人暮らしの無音宅に初めてお泊まり凸を決め込んだんだ」
「わぁー！！！ちょ！ホントやめて！！！」
「そう言えば、何か外泊届出てたよね？確かクリスマス実家に帰れなさそうだからって…」
「緑谷お前！！食ったのか！？そん時に無音の初めてを食ったんだな！？」
「誤解だよ！峰田君！！」

元A組の面々も知らなかった情報に誰もが食い付く中、緑谷は「何で山田君が知ってるのさ！」と言うので、山田は当然の様に「ん？無音から聞いたけど？」と何処か勝ち誇ったかの様に告げる。

「緑谷が泊まりに来る日の朝っぱらから電話が鳴り止まねぇの。誰かと思って携帯見たら無音からでさ、第一声が“出久君が泊まりに来る”っつって、死にそうな声出しててさ、眠気もぶっ飛んだっつーの。取り敢えず、ゴム買って無音ん家向かった俺を褒めてくれて良いんだぜ？」
「君だったの！？Aにゴム持たせたの！？」
「そりゃ、オニーサマですから？？」

当時の事を思い出しているのか、何処か疲れた様な表情を浮かべる緑谷を余所に話を続ける山田。緑谷は「もう好きにして…」と眠る彼女を抱き締めながら羞恥に耐え続ける。