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出久と対峙する轟の表情は怖いくらい感情を押し殺し、それでも滲み出すエンデヴァーへの憎悪が見え隠れしていた。

オールマイトと個性が似てる出久に執着を見せるのは彼を縛る鎖が重く太いからだ。個性が似てるだけで宣戦布告されてしまった出久を不憫に思わない事も無いが、出久も努力は人の何倍もしてきてる。

出久の肩を持つ訳では無いが……純粋に出久がヒーローへと近付くのを嬉しく思うのだ。だからと言う訳じゃないけど、出久が勝つ姿をこの目に焼き付けたい。

「出久…」
「…テメェは半分野郎に勝ってほしいんじゃねぇのかよ」

出久の名を呟いたからだろうか、そう言う勝己に視線を向ければ、僕の頭が可笑しくなってしまったのか、不貞腐れている魔王が不覚にも可愛いなどと思ってしまったのだ。

「………」

落ち着け、僕。相手はあの魔王だぞ?可愛いなんて事があってたまるか。今日はあれだ、頑張り過ぎて視力が低下したに違いない。きっとそうだ。

一度勝己を視界からフェードアウトさせ、目をゴシゴシと擦る。

「何しとんだ」
「煩い、静かにしたまえ」
「あ゙あ゙!?」

深く息を吐き出して、意を決して勝己の顔を見ると、それはそれは通常通りの魔王のお顔があり、僕は「大丈夫、僕の目はまだ正常だ」と安心する。

「で、どうなんだよ」
「あー…強いて言うなら、出久が勝つ姿が見てみたいと思う」
「は?」
「…考えてもみなよ。出久がいつ個性が発現したのかは分からないけど、あの泣き虫だった出久が雄英に入学して、戦ってる。トップを目指してさ…僕はさ、純粋に出久の努力が報われた事が嬉しいんだよ」

僕を守ると言いながら無個性で何の力も無い無力な自分を呪う出久を見てきたからこそ、そう思えるのかも知れない。

もしくは、置き去りにしてしまうから…最後に出久の勇姿を目に焼き付けたいのかも知れない。

「テメェはクソナードの親かよ」

そう言う勝己に何も言わずにボロボロになりながらも轟に食いつく出久と何処か余裕の無い轟の試合に集中するのだった。

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設定キーワード:僕のヒーローアカデミア , ヒロアカ , MHA   
作品ジャンル:恋愛
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パル(プロフ) - ウサギさん» コメント有難う御座います!!良い文なんてとんでもないです!1日で読んで下さったんですかΣ(・ω・ノ)ノ有難う御座います!!(><)これからもダラダラとした進行度ではありますが、どうぞよろしくお願いします!! (6月1日 11時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
ウサギ - 良い文ありがとうございます。 今日発見したが、すごくおもしろくて一日で全部読んでしまいました。 これからも頑張ってください。 (6月1日 11時) (レス) id: 7b63bf87a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パル | 作成日時:2018年5月22日 20時

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