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「うん。…無理矢理祖母を個性婚で縛り付けた悪逆非道のクソジジイだよ。ホント、吐き気がする。僕が一位をぶん取れなかったのがお気に召さないらしい」

毒を吐きながらジジから目を逸らして轟を見れば、轟は驚いた様に僕を見ていて、その理由が轟の家庭事情にあるのだと父さんの言葉を思い出した。

詳しくは分からないが、父さんが話していた「エンデヴァーの個性婚の話」という言葉は轟の半冷半燃の個性を知っていれば自然と繋がってくる。

「お互い、面倒なのに憑かれてるね」
「…お前は、爺さんの個性を疎ましく思わねぇのか?」

静かに吐き出されたその問いに自分の掌を見詰め、改めて増幅の個性について考える。

きっと、増殖だけじゃ雄英から推薦を貰う事は難しかっただろう。だけど、もしも増殖だけだったなら誰も僕に期待などしなかったのかも知れない。

増幅で得たものは“力”と呼ぶに相応しいものばかりだ。戦闘に於いて基本的に使うのは増幅だけど、これはジジの個性じゃない。

「これは僕の個性だから。ジジは関係無いし、ジジの言いなりになるつもりは微塵も無い」

どう使うかなんて僕の自由だ。戦闘訓練が終わった後にオールマイトが「どんな個性でも、使い方次第では毒にも薬にもなる」と言っていた。本当にその通りだと思う。

あの時は毒にも薬にもならなければ良いと思っていたけど、今はこの個性のお陰で自由を手にする事が出来る。

誰も望まない、周囲を不幸にするだけの…身勝手な選択。だけど、僕は自分の事しか考えられない人間だから、僕の為に皆の毒になる。

「ねぇ、轟。僕は自分の選択を後悔したくないんだ。ジジが強くなれと僕にそれ望んでいても、僕は強くなりたい訳じゃないから自分の意に反する事はしない。縛られて生きるのはもう嫌なんだ。だから、もし…轟も何かに縛られているのだとしたら、簡単な事じゃないかも知れないけど、飲み下すなり、ぶち壊すなり、引き千切るなりすれば良い」

僕達は誰かの傀儡じゃない、自由に生きて良いんだからさ。そう言葉を続けて、盛り上がっている選手達の輪の中へと右足を引き摺って入って行く。

そう、僕達は自由なんだ。だから…誰にも邪魔させない。僕はトップに立って、勝己を期待する大人達を嘲笑ってやる。

いつか、真実を知って歪む顔を楽しみにね。

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設定キーワード:僕のヒーローアカデミア , ヒロアカ , MHA   
作品ジャンル:恋愛
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パル(プロフ) - ウサギさん» コメント有難う御座います!!良い文なんてとんでもないです!1日で読んで下さったんですかΣ(・ω・ノ)ノ有難う御座います!!(><)これからもダラダラとした進行度ではありますが、どうぞよろしくお願いします!! (6月1日 11時) (レス) id: a050d7518b (このIDを非表示/違反報告)
ウサギ - 良い文ありがとうございます。 今日発見したが、すごくおもしろくて一日で全部読んでしまいました。 これからも頑張ってください。 (6月1日 11時) (レス) id: 7b63bf87a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:パル | 作成日時:2018年5月22日 20時

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