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「普段からこんなものを飲んでいるんですか」
「うん。去年の春にプロポーズされてからだから……もう一年半くらいかな。毎日飲んでるわけじゃないけど」
彼女は中身をぐいと飲み干して、マグカップをシンクの中に入れた。飲み慣れているからだろう、全く平気そうな顔をしている。それだけ飲み続ければこの苦みにも慣れるものなんでしょうか。まあ良薬は口に苦しといいますし、と自分に言い聞かせて、また一口分だけ口に含んだ。
半分ほど飲み進めたところで違和感を抱き、首を傾げる。この苦みと香りは、なんだろう。元々の草っぽさが影響しているところもあるのだろうが、それだけが原因じゃないような香りが鼻を抜けた。
「この生薬、少し古いんじゃないですか？」
「えー？ そんなことないと思うんだけど」
僕の言葉に「えっとねえ」とか言いながらAさんが袋の裏を確認する。
「あ、一年前のだ！ ごめんね〜」
「一年前！？」
思わず声が裏返った。「普段から飲んでるんじゃないんですか！？ まだ一年前の使ってるって……もう、ちゃんと管理してください！」
これじゃあ漢方だって毒ですよ、と袋ごと燃えるゴミに捨てた。僕の動揺が面白かったのか、それとも一年前の生薬が面白かったのか、彼女はお腹を抱えて心底楽しそうに笑っている。本当に君って人は、とお小言の一つでも言ってしまいたかったが、結局僕の文句は喉元でぐずぐずと詰まって、大きな溜め息として吐き出された。
緑の水面に波紋が広がる。さて、こっちはどうしましょう。
少し迷って、けれど捨ててしまうのも気が引けたので、覚悟を決めて一気に呷った。良薬口に苦しというから我慢していた苦みも毒と知っては苦痛でしかない。口に入れた瞬間に後悔したが、既に後の祭りなので無理矢理流し込む。「うわあ、すごい」と他人事のように感嘆する声が聞こえてきた。
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繪棲(プロフ) - す、素敵…！！落ち着いた優しい雰囲気の世界が急にひっくり返って…頭が打たれたような感覚になりました。凄く好きです…！！ (2021年11月24日 0時) (
レス) @page17 id: 222d8aed0b (このIDを非表示/違反報告)
上鳴忠(プロフ) - ループ物語ですか！？うっわ…最高すぎました… (2021年11月20日 11時) (レス) id: b231fac804 (このIDを非表示/違反報告)
上鳴忠(プロフ) - わー！最近イナイレの作品が少なくなってて更に推しのやつも変わってないなーと思ってたら！ (2021年11月20日 7時) (レス) id: b231fac804 (このIDを非表示/違反報告)
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