水族館と君 2 ページ26
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「ショ、ショッピくんっ…！これはヤバい！」
shp「これは、ヤバいっすね。」
しばらく進むとそこに見えたんはカワウソ。
ハっとして、携帯を確認した所運良く後５分程で餌やりの時間だと気付いた。
「うはぁー、可愛すぎるんじゃぁ……」
shp「Aさん、もう少ししたら良い物見れますよ。」
「はっ！それはもしかしなくても……？！」
shp「そうっす、そのもしかしなくてもが見れますよ。」
まだ始まってもいないのに興奮気味にカワウソを連射してはるAさんの横顔を何枚か写真に収め、ムービーを起動した。
「ショッピくん、ムービー撮るのまだ早いやろ。カワウソくんまだ餌貰えてへんで？」
shp「準備っすよ、準備。」
「あぁ、なるほど？」
そんなもん、嬉しそうにカワウソ撮ってるAさんを撮ってるに決まってるやないですか。
あっと言う間に5分経ち飼育員が出てきて、カワウソに餌をやり始めた。
「可愛すぎるー！くぁー、語彙力なくなるぅ……」
shp「わかる、それな。」
二人で満足行くまで写真だのムービーだので撮影し、興奮冷めやらぬまま大水槽に向かった。
「はぇー、でっかいなぁ…」
メインの大水槽の前に立ち、上を見上げながらAさんはボソリと呟いた。
水面に反射した光がAさんの顔に映って綺麗や。
俺の視線に気付いたAさんがこっちを向いた瞬間、吸い込まれる様に唇へとキスをしていた。
「ショッピ、くん…ここ、どこやと思うてんの…」
shp「水族館ですけど？」
魚みたいに口をパクパクしてておもろいな。
もう一回したらどうなるんやろ？
好奇心に駆られもう一度顔を近付けたら、Aさんは慌てて両手で俺の口を塞いだ。
「まっ待って、流石にあかんよ！」
shp「チッ、」
「ちょ、舌打ちはないやろ！」
shp「Aさんがキスさせてくれへんから。」
「えぇ……それは、二人きりの時がええ、な？」
shp「はぁーーーー……」
「え、クソデカ溜息？」
これはあかんやろ。
俺をどうしたいねんこの人は…この後、寿司食べに行くつもりやったのに無理やな。
出前の寿司で我慢してもらうしかなさそうや。
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作者名：手羽先の手先 | 作成日時：2020年5月28日 1時
