1話:天使がきた ページ1
国見side
『えっと、福岡から転校してきました。古賀 Aです。ここら辺の事全然分からないので、教えて貰えると嬉しいです』
春から夏に移り始めた頃。
こんな時期に福岡から宮城て……と思いつつ
窓から差す日が暖かくて眠くなってきていた。
「席は、窓際の後ろ。国見の隣な」
うわ、1人だからこそ最高だったのに…
センセーはなんて事やってくれるんだ。
「分かりました」という声がしたかと思えば、こちらに近づいてくる足音。
ゆっくりと顔を上げれば、そこには天使の様な綺麗な顔をした人がいた。
『古賀です。よろしくお願いします』
俺がその顔に見惚れていると、
古賀さんが話しかけてきた。
国見「あ、はい……国見です。よろしくお願いします」
返事をすると、古賀さんはニコッと微笑んでくれた。古賀さんが席に座ると、ふわっといい匂いが鼻を掠める。
その時間、俺は窓に反射する古賀さんをただただ見つめていた。
休み時間になると、古賀さんの周りにたくさんの人集りができた。
正直俺の席に色んな人の足が当たったり、声がでかかったり騒がしいとも思ったけど、聞こえてくる古賀さんの声が心地好くて、席から立ち去ろうとも思えなかった。
「ねーねー!博多弁言ってみてよ!」
『えと…博多弁は無理』
「なんで?」
『福岡には住んでたんだけどね、博多じゃないから方言ちょっと違うんだ』
「へ〜!じゃあさ、なんでもいいから方言使ってみてよ!」
『え〜…そうだなぁ〜』
俺だったら、絶対相手にしてない。
面倒くさくないのかな……
一日中こんな感じで、早くも放課後となった。
古賀さんはと言うと、せっせと帰る用意をして帰って行った。
金田一「国見〜?部活行くぞー」
国見「………うん」
迎えに来なくても行くのに…と何回言っても、金田一は「信用ならん」と言って来ることをやめない。
部室に向かう途中、見覚えのある天使を見つけた。俺が足を止めると、それに気づいた金田一も足を止めた。
金田一「あー、あの人が噂の古賀さんか」
国見「へー、もう噂になってんの?」
まぁ、そうだろうなとは思ってたけど早いな。
流石古賀さん。
金田一「多分、学校中この話題で溢れてんぞ」
それにしても古賀さん、随分前に教室出ていった筈だけど……人通りの少ないこんなとこで何してんだろ?
516人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スルメ - ぎうにうさん» こんにちは!私も福岡住みで結構なまってるって言われるんですけど、すいとーよとか言わないことに対してすごく共感しました!! (2022年12月31日 15時) (レス) @page9 id: e4a2785ec2 (このIDを非表示/違反報告)
ぎうにう(プロフ) - てふてふさん» 気づいてくれましたか!?!!?福岡県民って古賀が多いなと思って古賀にしたんです!!!!面白いと言って貰えて光栄です! (2020年4月9日 17時) (レス) id: c42a6ad68d (このIDを非表示/違反報告)
てふてふ - すごい偏見ですけど福岡県民って古賀って名字多い気しません?!あ、ちな福岡住みです笑 なんか親近感わくし内容もおもろいのでむっちゃ好きです!! (2020年4月9日 0時) (レス) id: a7478f2067 (このIDを非表示/違反報告)
ぎうにう(プロフ) - あかねさん» 好きですか!嬉しいです!ありがとうございます!!普段使ってると可愛いとかわかんないです笑 (2020年4月1日 16時) (レス) id: c42a6ad68d (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 福岡弁ごっつかわええ…めっちゃ好きです! (2020年3月30日 10時) (レス) id: e8088c70b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぎうにう | 作成日時:2019年12月31日 19時