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｢悠岐〜。朝だよ起きて｣
｢んん、｣
｢もう、起きてってば…｣
｢なんか、むり。｣
｢え、どうしたの、体調悪い…？｣
悠岐の顔を見てみると、
確かにほんのり顔が赤いような気がして。
熱、あるのかなと心配になり
悠岐に体温計を渡す。
｢悠岐、｣
｢んー、？｣
｢しんどい？｣
｢んん、｣
しばらくしてピピピ…と鳴ったそれを
見れば、38.0℃と示していた。
｢…わ！めっちゃ熱ある。
ごめんね、気づけなくて｣
いつも通り、ただ眠いから
起きないのかと思っていた。
もっとちゃんとしないとな、と反省する。
そんな自分が情けなくて
気がついたら涙が溢れていた。
そんなことで泣いてしまうなんて
もっと情けない、そう思いグッと
堪えようとしたけど、なかなか止まらない。
｢、つめたい、飲み物…取ってくるね｣
こんな姿、悠岐には見られたくないと思い、
咄嗟にこんなことを言って、
一旦その場を離れようとした。
…だけど悠岐が私の腕を掴んで
それを阻止した。
｢、っ｣
｢どうしたん、｣
｢…どうもしてないよ｣
｢、なんで嘘つくん。那望泣いとる。｣
｢……嘘なんか、じゃ…｣
｢なんかあったんじゃろ？隠さんでよ
俺、那望が泣いとったらかなしい｣
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作者名：那優 | 作者ホームページ：https://twitter.com/luv_gita?s=09
作成日時：2018年3月29日 17時
