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「ほんとに…？」
「うん。ほんとだから、A以外と付き合おうなんて思ってないよ」
にこりと優しく微笑めば「よかったぁ」なんて安心したように言うが……。彼女はこの状況をちゃんと理解してるのか？
こんなに密着してる上に、男の方は変な気にもなってるんだぞ。
もう我慢するのも面倒臭いから体を起こす。お互い床に座ってるけどしっかり向き合い、俺は彼女に顔を近づけた。正確には、キスしようとした。でも彼女はそれすら気づかない。
「？？ どうしたの？」
「ん〜〜〜。少しAは危機感が足りないから、意識してもらおうと思って」
やっと理解したのか、俺から顔を逸らすAは耳まで林檎みたいに真っ赤だった。
もっと恥ずかしがってほしくて思わず彼女の顎に手を移動させ、無理矢理俺の方を向かせる。
世に言う『顎クイ』というものをして目線が合うように上を向かせたら、もう完璧。
彼女の唇へキスを落とした。
「っんむ」
「ん、」
もう片方の空いている手で後頭部を押さえ、逃げずに受け入れてくれる彼女を俺は十分なくらい堪能させてもらった。
しばらくして口を離せば、酸欠でぐったりして俺の胸元にぽすんと倒れ込んできたA。
まだキスも慣れていなくてぎこちないのが本当に可愛い。たまーに、俺が他の女子生徒と話すと嫉妬しているのも実に可愛い。
だから別の人と付き合うなんて、全然考えられない。
「ね、せんせい」
「ん？」
「私が卒業してひとらん先生よりかっこいい人を見つけたとするよ」
「えぇ、酷い」
「それに親にもバレちゃったとします。すっごい大変な状況なの」
「…うん。それは大変だ」
「でもね、」
そう言って急に抱きしめてきた。これは滅多にないことなので、もちろん俺は固まる。
それでもAはぎゅーっと力強く俺を抱きしめ、ふふ、と嬉しそうに笑った。
「私もね。ずっと、ずーっと、先生のこと大好き！」
胸がぎゅ〜〜〜って締め付けられるような感覚。可愛すぎる。
俺もAと同じくらい、強く抱きしめ返した。
絶対離してやらない、と思いながら。
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【sha】バースデー・ボーイ(ぽんず)→←【ht】2人だけの秘密だよ─kec
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夢喰病 - 一話一話本当に素敵です…！私もこんな文才が欲しかった…(小声) 最後まで楽しく読ませて戴きました！最高の短編集をありがとうございましたm(_ _)m (2020年3月23日 10時) (
レス) id: 582bb38728 (このIDを非表示/違反報告)
みみ - ショッピくんの「寝たい」の続編まってます！ (2019年10月13日 6時) (レス) id: e38fcc759c (このIDを非表示/違反報告)
蝋 - ん”ん”ん”好きです。(唐突) 表現が素晴らしいです…! 更新待ってます！ (2019年9月12日 1時) (レス) id: a160d0e24d (このIDを非表示/違反報告)
栄養失調 - 割と本気で語彙を下さい……えぇ……素晴らしい作品を見つけてしまった……更新頑張ってください！！めっっっちゃ応援してます！！！ (2019年9月3日 21時) (レス) id: 3967b4b60c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ギスギスしない夢女達 x他4人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tantanmen1/
作成日時：2019年8月31日 16時
