Mr.Princess #3 (ページ4)

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バイト先のそばのファミレスに着いたら、ミンソク先輩はすでにそこにいた

「待たせちゃってすみません！」

「いや、俺もちょうど来たところだから」

そう言う先輩の手元にあるLサイズのアイスコーヒーは飲み干し済みだ

けっこう待たせてたんだな申し訳ない

でもそんな雰囲気を漂わせずに爽やかな顔で迎えてくれるミンソク先輩はなんてイケメンなんだ！

「座って。Aちゃんはカフェオレでいいのかな？」

「はい！私それ好きなんですよー」

「やっぱり。よくバイトの休憩中飲んでるから好きなのかなって思ってね。そっか、良かった。頼んでおいたから今店員さんに言って持ってきてもらうね」

うううっ、これまたイケメンな対応をして下さって…

こんな素敵な先輩がいるというのに、どうして自分を避けるような中途半端なオカマを好きなんだか

ミンソク先輩が店員さんに声をかけると本当にすぐ運ばれてきた

「それで相談て？」

「ベクのことなんですけど…」

うーん言いづらいなあ

自分で呼んでおいてなんだけど、これは私とベクの問題であって先輩を巻き込むのはどうかと今更ながら躊躇われる

「どうしたの？言ってごらん」

まあ、ベクのこと聞くなら経緯ぐらい言うのが筋だよね？

「その……絶交、みたいなことになってしまって…」

「絶交！？絶交って…、
はぁ…まさかそこまで行ってたとは」

「そこまでって先輩何か知ってるんですか？」

「はっきりと言われた訳じゃないんだけどね。
Aちゃんが電話かけてくれたときにベクヒョンと話してて、言われたんだ。
“俺はAとは何でもないから、ヒョンとAのこと応援する”って」

「ああ………ああ？！」

なんでいきなり先輩が出てきたの？！

「私と先輩を応援するってどういうことですか？」

「実は…」

苦い顔をしながら先輩は重たそうに口を開く

「ベクヒョンを刺激するつもりでAちゃんのこと好きだって言っちゃって…」

「ええ！？」

「そしたらベクヒョンはむしろ俺に気を遣いだして…
ごめん！！Aちゃんの恋の邪魔して！」

「うわわ！頭を上げて下さい！先輩は何も悪くないです！」

悪気があったわけじゃない

ただ先輩なりに私たちをどうにかしようと思った結果なんだ

要は…
「私にベクに好きになってもらえるほどの魅力がなかっただけです」

「Aちゃん…」

「だから今度こそ堕としてやろうと思うんです」

「うん………えっ、堕としてやる？！」