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MKside
厨房でチャーハンを炒めてるときから一時間に一度のペースでポケットで震動する携帯
ようやく確認できたのは帰るとき
画面に目を落としながら関係者出入り口を開ける
なんだ、Aちゃんか
折り返し電話を掛けようとしたら丁度またAちゃんから電話がきた
「もしもし？Aちゃんだよね？ごめんね。さっきまでバイトで出れなくて。どうしたの？」
「バイト中！それはすみません！えっと、明日の午後って空いてますか？ちょっと相談したいことがあるんですけど」
「明日？俺は平気だけど、平日でしょ？学校は？」
「創立記念日なんですよ」
なるほど！
それなら…と二つ返事で承諾
Aちゃんに場所を指定されて、それからちょこっと話して電話を切る
さぁて帰るか、とぐっと背伸びしているとふとどこかから視線を感じた
振り返るとドアが少しだけ開いている
隙間から見えた特徴的な目から誰だかすぐに分かった
目が合った瞬間、その人はドアから離れたけど扉が完全に閉まりきる前にすかさず声をかける
「ベクヒョン止まれ」
反応なくドアは閉まる
あれ？違った？と思っていたらドアは再び開かれた
違ってない。やっぱりベクヒョンだ
「なーに隠れて盗み聞きしてんだよ。同じタームだったんだな。せっかくだし一緒に帰ろ」
って軽く話しかけてみたら思いの外ベクヒョンは深刻そうな面持ち
「ん？どした？」
「相手、Aですよね？」
あーそうだった
ベクヒョンは俺がAちゃんのこと好きだっていうのを真に受けて遠慮してるんだ
そろそろ誤解を解かなくちゃね
この前のAちゃんの感じだと、ベクヒョン結構やりすぎてるみたいだし
「あのさ、ベ
「ミンソギヒョン」
俺の言葉を遮ってベクヒョンが俺の名を呼ぶ
そしてまるで俺の口からは何も聞きたくないみたいに一息に話した
「ヒョンは俺がAのこと好きとか勘違いしてるみたいだけど、Aとは本当にただの友人ですから。だから前みたいに確認とかしなくていいっすよ！気兼ねなくどうぞ！二人ならめっちゃお似合いだし、俺応援してますから！」
グッと親指を立てて、急いでるんでお先に失礼しまーすとベクヒョンは俺の脇を抜けていった
「…何が応援してますだよ」
あんな痛々しい顔して
くそ、思ってる異常に事態は悪い方向に向かってんじゃんか
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作者名：ウサン | 作成日時：2017年2月23日 21時
