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BHside
「でも本当にびっくりしたな。Aちゃんとベクが知り合いで、その上親友だったなんて」
ヒョンが店員がこっちに来るのを探りながら言った
「俺もAとミンソギヒョンが同じバイト先だったなんて思ってもいませんでしたよ」
「でもあそこベクが薦めたんだよ？」
「え、うそ！？」
「本当本当。掛け持ちの相談したときに、ここ良いんじゃないすかって」
ああ、なんかそんなこと聞かれたような気がする
でも“ここが良いんじゃないすか”なんて言った覚えないから
たぶん違うこと考えてて、適当に答えたのかも
「でもあんときベクヒョン上の空だったから覚えてないか」
「分かってたんですね。なんかすみません」
「そんな謝んなくていいよ。むしろ感謝したいくらい」
「感謝？」
思い当たる節がなくて、はて？と首を傾げる
あそこの職場でヒョンがそう思うようなことあったっけ？
言葉を繰り返したときにはヒョンの気持ちはようやくこっちに来た店員の方に行っていて、コーヒーのおかわりを頼んでいた
俺も思い出したようにカップに口を付けると
熱かったカフェオレはぬるくなっていて、飲みやすかった
ヒョンはどこでこんな良い店見つけんだろうな、と思っていた矢先
「Aちゃんて彼氏いるのかな？」
「ぶふっ！」
突然のぶっ込みに飲んでいたカフェオレが飛び散る
「ちょ、ベクヒョン大丈夫？？」
「は、はい」
汚してしまったテーブルと口の端をペーパーで拭う
ヒョンの服には…良かった、飛び散ってない
「それよりAに彼氏って、どうしたんですか？」
「ん〜、ベクヒョンなら知ってるかなって」
知ってるも何も、その俺が彼氏(仮)なんすけど
「…なんでそんなこと？」
「いや、なんかさ……
初めて見たときは、何だこの男っぽいのは！？って思ってたんだけど、案外気が合って。
んで接してる内に可愛いなって思い始めてそっからズルズル飲み込まれた……みたいな」
それってつまり…
ヒョンをちらりと窺うと、首の後ろに手を当てて恥ずかしそうに言った
「出会って数日しか経ってないけど…
好きなんだ」
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作者名：ウサン | 作成日時：2016年8月8日 8時
