女の子の日〜peart2〜

1日目〜錦戸亮の場合〜 ページ1

今日の1限目は国語。
教科担当は学校で一番若くてカッコいい、人気の錦戸先生。

先生が教室に入ってくるや否や、周りの女の子達は先生に黄色い声を浴びせて、我先にと声をかける。

そんな中、私はひたすらお腹の痛みと戦ってる。

もともと貧血の私は、初日ともなると本当に具合悪くなる。
酷い時にはなかなかその場から動けなくなってしまうくらい。

そして今。

朝のSHRが終わっても、自分の席から動けずにいる。
キーンコーンカーンコーン
本鈴が鳴って、なんとか起立して、初めの挨拶をする。

「ほんなら、この間の続きからいくで。
んーと、今日は○○日やから、○○読んで。」

先生が指名した生徒に教科書を読ませてる間、次第に具合は悪くなる。
座ってるのさえ、辛くなってきた。

生徒が切りのいい所まで読んで、板書が始まる。
このタイミングでいいかな。

『先生、具合悪いんで、保健室行っていいですか』
「おん。一人で平気か？」
『たぶん、大丈夫、です』

なんて言ったものの、全然、大丈夫じゃない。
立ち上がって、ふらふらしながら数本歩いてみたけど、倒れてしまった。

「え！？Aさん！？大丈夫！？みんな、自習しとって！俺、Aさんを保健室連れて行くさかい！」
ちょっとごめんな って言いながら、先生は私をお姫様抱っこする。

ざわつく教室を残し、私はされるがまま、保健室へ連れて行かれた。

「すばるくん！どないしよ！？Aさんが！？」
「落ち着けって。意識はあるな？」
『はい。』
「飯は？」
『食べてないです。』
「睡眠時間は？」
『2時間、くらい』
「生理？」

こくん、と小さく頷く。

「貧血やな。ちゃんと寝てへん、飯も食ってへん、に加えて生理やろ？そら倒れるわ」
「大丈夫なん？」
「とりあえず寝とけばええやろ。亮ははよ、授業もどり。他の生徒が待っとるやろ」

錦戸先生はしぶしぶ教室へ戻り、渋谷先生にもらった薬を飲んだら眠たくなってきて、目を閉じた。

ぱっ と目を覚ましたら、教室に戻ったはずの目の前に錦戸先生がいた。

『え、、、？なんで、先生、、、？』
「すばるくん、出張やって。あと少しで２限目終わるから、もう少し寝とき？」

結構寝てたんだな。
小さく頷いて布団に潜った私はすぐに夢の中へ。

「はぁ〜、あかん、、、。理性保たんくなるわ。」
「ふはっ、何考えてんねん」
「やって〜、、、、」

なんて会話をイケメン教師2人がしていたとはつゆ知らず。

２時間目の終わりとともに、保健室を後にした。

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