ネットから逃げた私を救ったのはクビになったグループと元相方兼現旦那でした。 (ページ5)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:1,467 hit

. ページ5

その後仲良くなって遥香に莉央が体は女で心は男だということを聞かされて活動をしていくうちにそんな莉央が好きになった。

けど…莉央は男の子なんだけど女の子であると書かれた戸籍上は覆せなくて。

そして中学生にして法律をめちゃくちゃ恨んだ。

日本国憲法の24条に書かれたこの文が現実を教えてくれた。

『婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない』

両性の合意。

つまりいくら性自認が男であっても結婚は出来ない。

日本では同性婚は認められてないんだ。

親にも言われた。

『唯華には普通の男性と結婚して孫の顔が普通に見たい』

って。

けど私が好きなのは莉央なんだよ…。

って。

私バカだからさ…日本の法律はどうやっても覆せないんだよ…って。

本当に日本の法律を恨み続けた中学生時代を送ったな。

そして高校生になってすぐ私、莉央、遥香の3人はTKKに加入した。

(本編にも書きましたがこの世界ではTKKの結成は2015年6月頃に書き換えてます)

そしてその時に後に半熟たまごというユニットを組むちゃろくん(かんなちゃろ)とも出会い、颯太とも出会った。

そしてTKK時代遥香と恋バナをしていたとき、私のこの思いは前向きな思いへと変わったのだった。

『2003年に出来た法律でね。20歳以上で独身で子供がいなくて性転換手術をしていたら家庭裁判所の審判で性別変更が可能っていうのがあるの。つまり大人になって性転換手術をしたら結婚できるってこと。莫大な費用になるから大変なんだけどね』

じゃあ…私も莉華と…結婚できるってこと…。

『精子バンクとかドナーに頼れば莉華の血は流れてないけど子供はできるし、私はあんまりオススメは出来ないけど養子縁組とかにも頼ることも可能』

遥香は基本養子縁組は反対派だった。

当時はなんでか考えもしなかったけど、今はその理由が鮮明に分かる。

自分が捨て子で養子だったから莉央の子供に自分の辛い思いを背負わせたくない。

そういう理由だったんだって。

『大人になったら莉華に性転換手術勧めてみるから大人になるまで待ってて！絶対唯華の恋叶えるから！』

今思えば遥香は恋のキューピットだったんだなって。

それから色んなことがあったけど最終的に莉央はタイでの性転換手術を成功させて戻ってきて告白してくれた。

そしてプロポーズもしてくれた。