口説きます24 ページ24
・
1つの机を使っているとやっぱり距離が近いな、って勉強を始めて3分で思った。
黒尾先輩が持つとただのシャーペンも綺麗に見えて、下を向いていると睫毛の長さが一段とわかった。
「ん?これわかんない?」
ちょうど難題に苦戦していると黒尾先輩はそれに気づいて丁寧に教えてくれる。わかりやすすぎた。
ただそのとき、私のノートまで伸びてくる手が、男らしくて心臓に悪いなって。
え?
「俺もAに聞きたいことある」
「えっ私が教えられることなんてないです」
「大丈夫大丈夫。すぐ答えられる質問だから。
…好きな人いるか聞きたい」
いたずらっぽく黒尾先輩は笑った。片手で頬杖をついて、私の返事をただそうして待っている。ゆっくりでいいよ、と言われる感じ。
「好きな人。」
「うん」
「好きな人は…、うーん。」
「待ってその反応は心臓に悪い」
「いや、その。たぶんいないと思うんですけど、、」
ここで自然と目が黒尾先輩を見た。
黒尾先輩は ん?といいたげな顔をする。めずしく真顔ともいえる顔。笑ってるときより黒目が照って見えて、ビー玉みたいで吸い込まれそうだと思った。
そのままこの瞳に向かって好きと言ってしまっても、私に違和感はない。
「……、うわ、やばい」
「どうした?」
「全部、黒尾先輩がかっこいいのが悪いと思うんです」
「え???」
なにかを誤魔化すように急いでフラペチーノのストローをくわえた。
冷たい氷が口内の熱を冷ましてくれるけど、あまいシロップの味は目の前の黒尾先輩とまざって、いくら甘党でもすこし過度だとおもう。
「A」
「…はい」
「わかった。もう答えなくて大丈夫だよ」
一回ほほえんだ黒尾先輩は、それからまた勉強を再開した。
・
終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←口説きます23
113人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白鈴(プロフ) - 苺飴さん» 読んでくださりありがとうございます(o^^o) 嬉しいコメントをいただけて幸せです。更新がんばります! (2017年2月18日 21時) (レス) id: 63f0029977 (このIDを非表示/違反報告)
苺飴(プロフ) - 白鈴さん» いえいえデス。先程読みました。とっても面白いですね。夢主の反応とか(笑)。これからも楽しみにしてます。頑張ってください! (2017年2月18日 21時) (レス) id: c74503d232 (このIDを非表示/違反報告)
白鈴(プロフ) - 苺飴さん» 今日1笑いました(自分に) とっても恥ずかしい気持ちです。教えてくださりありがとうございました! (2017年2月18日 21時) (レス) id: 63f0029977 (このIDを非表示/違反報告)
苺飴(プロフ) - あの、タイトルのハイキューがハンキューになってますが… (2017年2月18日 21時) (レス) id: c74503d232 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白鈴 | 作成日時:2017年2月17日 22時