【銀魂】彼女の小指には赤い糸が沢山ある【沖田総悟】

浮気相手が、5人目 ページ5

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真選組に雇われた女中は、モテる。
単純に真選組が女っ気の無い
男世帯だからと言うのもあるのだろうけれど

アイツが来てから一ヶ月。俺は何度も
色々な奴に告白されてるアイツを見た。

断ったか答えたのか、そこまでは見ていない。


ただ、あんな良い女、放っておいたら
すぐに誰かのものになってしまう。



惚れてんのは俺だって同じだ。



…誰かを従順に従わせるのと
誰かを恋人にするのは意味合いが違くて

俺だって男世帯で過ごして来たから


ぶっちゃけちゃんとした
マジの恋愛のやり方ってもんが分からない。



「よしっ!どうです?完璧でしょう!」


「おー、すげーな、障子貼りまで出来るのか」


「障子の紙を貼るのは得意なんです!」



仕事が出来た時の誇らしげな顔を
どれだけの人が知ってるだろう、

今日は、彼女に前に破れたまま
放置していた俺の部屋の障子貼りを
手伝って貰っていた。



「んじゃ、障子嵌めんのは
俺がやっとくんで貸してくだせェ」


「あ、はい、お願いします!
私は糊とか片付けてきますね」


「…あー、ちょいまち」


「え?」



持ち上げた障子を元の場所に嵌めて閉めれば
貼りたての紙が陽の光を遮断して
薄暗く俺の部屋を彩り、雰囲気を演出した。

糊等を手に持つ彼女は
不思議そうに首を傾げて俺を見る。


アレ、女を従わせる時って
こんなにドキドキしてたっけ。
やっぱり、従わせるのと
普通の恋愛は違うらしい。

バクバクと心臓は高鳴り喋る声が震える。
彼女の顔がまともに見れない。



「あ、のさァ、…アンタに惚れたんで
俺と付き合ってくれやせんか?」



「…え、…えぇっ!?」



驚いた声を上げる彼女をゆっくり見ると
見開いた瞳を潤ませ頬を染めていた。

そして少し目を泳がせると
まっすぐ俺を見上げる。
その上目遣いは何ともあざとかった。



「…私、も。…私も、街で貴方を見た時から
一目で貴方を好きになりました。
一目惚れ、したんです。…だから、その

…これからよろしくお願いします」



照れくさそうに彼女は微笑んだ。
その可愛らしい笑顔は俺しか知らない。

俺は心の中でガッツポーズをすると

障子を開いて陽の光を部屋に招き入れた。



「…じゃ、障子ありがとうございまさァ」


「はい、こちらこそ!」



俺は部屋から出ると実際にガッツポーズをした

色々な奴に告られてるのを見て
もう誰かのものなのかもって

けど実際は、俺に惚れてて俺のモンになった。



やっぱりあれは運命だったんだ。

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