【銀魂】彼女の小指には赤い糸が沢山ある【沖田総悟】

浮気相手が、35人目 ページ35

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確かに、私は色々な人と関係を持ち
その事に負い目や後悔などの
負の感情は持ち合わせていないけれど

副長に関しては少しばかり気分が悪い。


あの日、少し面白そうだと思って
彼を狙った事を今になって後悔した。








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「土方副長、お部屋の掃除の時間ですよー」



女中と言うのは掃除、洗濯、食事作りの
主な家事全般と共に様々な雑用を担う仕事で
掃除が何より大変だった。

真選組と言う大人数の部屋を
一つ一つ、掃除しなければならない。


嗚呼、面倒くさい。



「おう、一応、綺麗にはしてるが
気になる所があったら片付けてくれ」


「はい!」



まあ、やるけど。

…私は副長の言葉を聞くと彼の部屋に入った。
確かに、部屋の中は綺麗だった。
これならすぐ終わるかなと私は掃除を開始した

掃除中、副長は煙草を吸いながら
何か書類を読んでいた。仕事だろう。



比較的部屋が綺麗なので掃除はすぐ終わった。

副長に一言、言って次の部屋に行こう
そう思って視線を下げた時
少しだけ開かれた押し入れの隙間から
紙のようなものが出てるのが見えた。

特に何も考えずに手に取る。


それは、写真だった。



「…これ、もしかして副長達ですか?」


「ん?…ああ、懐かしいモンが出てきたか」



写真は、四人で映っている物で
三人の男の子と女の人が一人居た。

副長に問いかけると副長は仕事の手を止め
私の手から写真を取って見ると
懐かしむように目を細め、口を開いた。



「この小っこいのが総悟で
こっちは近藤さん、これが俺だ」


「皆幼いですね…沖田くんなんて子供だし
…えっと、一緒に映る女の方は?
何だか、沖田くんに似ているような」



私の問いに副長は一瞬の間を置いてから
彼女の事も教えてくれた。
彼女は、沖田くんのお姉さんらしい。

どうりで似ていると思った。



「名はミツバ。…もう病気で亡くなってる」


「…え」


「掃除終わったなら出てけ」



その拒絶するようなこちらに入ってくるなと
言うような反応に私は違和感を覚えると共に
これは私の性格上と言うより人間の本能で

やるな、と言われたらやりたくなるものだ。



「…私、沖田くんに告白されました。
私も好きです…けど保留してます」


「…は?…はぁ!?」


「理由があるんです。
彼は、私に何か隠してる節があって

それはお姉さんの事だと思うんです。

…私は、彼の事が知りたい
モヤモヤしたままで彼の想いに答えたくない」



まぁ全部、嘘だけど。

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