【銀魂】土方さんのお姉さんは理想の姐さん2

弟の優しさ ページ24

Aside



沖田｢着きやした｣

そう言われて敵のアジトの近くの場所に総ちゃんはパトカーをとめた。

パトカーから降り、改めて敵のアジトを見る。



…やっぱり薄暗くて不気味ね。


沖田｢土方さぁーん俺と姐さんの到着ですぜィ｣

土方｢姉さん！｣

十四郎が話しかけてきた。
でも、やっぱり気まずい訳で…

｢…あの、そ、その。迷惑掛けて、ごめんなさい。｣

｢…今まで黙ってて…ごめんなさい。｣

気まずくなって下を向いてしまう。
失望、されたかしら。


下を向いてしまうのは…きっと、
怖いからだ。

何年ぶりだろうか。
十四郎を前にこんなにも気まずくなる事は。

冷たい声かもしれない。
冷たい目で見られるかもしれない。

そんな自分の想像でもっと、怖くなる。

土方｢なぁ、姉さん。｣

でも、かけられた声色は想像と違った。
とても優しくて、あたたかい声。

｢…なに。｣

弟の優しさに思わず泣きそうになった。
そのせいで震え声になってしまう。


涙腺が脆くなってきてるのかしら、なんて思って歳だなと…こんな時に感じた。


土方｢今回も、だが総悟と姉さん、俺で先人を切って貰いたい。…いいか？｣

｢…ええ！わかったわ。｣

いつも通りに接してくれた事に少し、驚きながらも答えた。

沖田｢まぁ、突入まではまだまだ時間、ありやすけどね｣

｢そうなの？｣

沖田｢へい。確か6時くらいからでしたよねィ、土方？｣

土方｢さんをつけろ！…てか総悟、お前が覚えてるなんて珍しいな｣

沖田｢えーやだなぁ土方さぁん？そんなの常識中の常識ですぜィ？｣

土方｢お前に言われるとムカつく…！｣

｢ま、まぁまぁ。…ねぇ、でもどうしてそんなに遅いの？その間に敵が気づくかもしれないじゃない。それなら先にもう言った方がいい気がするのだけど。｣

土方｢いや…実は、殆どが資料作成、資料探しをしてたからな、まだ準備が充分に整っていない隊が殆どらしい。｣

｢まぁ、情報が少なかったのも…一理あるわね。｣

土方｢あぁ。…まぁそういう事だ。｣

沖田｢姐さん！難しそうな顔してないで、甘味処行きやしょうぜ！｣

土方｢おい、勤務中だろふざけんなよ｣

｢総ちゃん。流石に今は辞めときましょう？敵に逃げられてしまうもの。…ね？｣

沖田｢なら、ここに来るついでにザキに団子買ってきて貰いやしょうよー…お腹空きやしたぁ｣

｢あらあら…それなら私が何か買ってくるわよ。｣

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