一番隊、斬りこみ隊 ページ22
Aside
沖田「成程...没ネタ読みやした。」
「...シリアス展開(?)なとこにボケてくるのね」
総ちゃんは少し自慢げに微笑した。
沖田「続き、あるんでしょう?姐さん?」
「...死んだわよ。恩師はもう居ないわ。」
沖田「え?」
「ま、正確には幕府に殺されたんだけどね。」
少しだけ、幕府というのを強調して言った。
沖田「...」
総ちゃんは黙っていた。
「かける言葉もないでしょう。...ごめんね、嫌な空気になっちゃったわね。」
これじゃ私は完全に逆恨みのような状態だ。
「...でも。私、諦めたって訳じゃないけどもね。今の将軍は嫌いじゃない。...それに亡くなったらもう戻らない。」
...そう。
“吉田松陽”は死んだのだ。
もう先生は、居ない。
「復讐、したって...後悔が募るだけでしょう?」
沖田「...」
沖田side
貴方「復讐、したって...後悔が募るだけでしょう?」
そう言って、苦しい気持ちを隠すように姐さんは笑った。
「...」
正直言って、言葉が出なかった。
今まで、近藤さんが好きだからと言って真選組にいた姐さんだが、
実質、幕府の下で働いている。
恩師を殺された幕府の下で。
尋問の時、相手に同情してはいけないと言うが、
これではあまりにも姐さんが可哀想だと同情してしまった。
姐さん達を襲った攘夷浪士達をいくら治安が悪いからと言い、
ほっぽっておくような幕府の元で働いている。
そんなの...
「そんなの、報われねェじゃ無いですか!」
「俺が幕府を...なんとかしやす!だから!」
自分の明らかな感情論をぶつけた。
すると、姐さんが目を見開いた。
貴方「何とかって、何?処刑するつもり?それで安心出来る...って言いたいの?」
貴方「辞めて。あのね...私は、そんな悲劇のヒロインみたいなことなんて望んでない。私はもう、汚い大人なの。血で染まっていて、沢山刀で斬りつけて...もう、とっくの昔から穢れてる。」
「穢れてやせん!そんな事言うなら俺だって!」
貴方「...貴方は綺麗よ。」
「...一番隊は、斬りこみ隊でさァ。俺だって、沢山血を浴びて、沢山斬りつけてやす...だから、そんな事言わないでくだせェ!」
貴方「...一番隊は、斬りこみ隊。悪人を成敗する為に斬る。」
「いきなり...なんですかィ」
貴方「じゃあ、元が付いたとしても...攘夷志士は?...天人から自分の国を奪われない為。...唯の我儘で、逆らうことの出来ない時代の流れで足掻く阿呆。」
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白いましゅまろ(プロフ) - 甘味さん» 閲覧、コメントありがとうございます!やっぱり銀さん人気ですね!(*゚Д゚)オォォ... (2018年12月11日 19時) (レス) id: 9ad69f39ef (このIDを非表示/違反報告)
甘味 - 凄く面白かったです!落ちは銀さんがいいと思います!これからも更新頑張ってください! (2018年11月15日 13時) (レス) id: a10a38cd02 (このIDを非表示/違反報告)
白いましゅまろ(プロフ) - 白桜姫さん» オチ提供ありがとうございます!やっぱり主人公の銀さんも素敵です!(( (2018年11月13日 22時) (レス) id: 9ad69f39ef (このIDを非表示/違反報告)
白いましゅまろ(プロフ) - レモンティーさん» オチ提供ありがとうございます!甘いマスクの沖田さん!良いですねぇ(( (2018年11月13日 22時) (レス) id: 9ad69f39ef (このIDを非表示/違反報告)
白いましゅまろ(プロフ) - 愛美さん» 返信が遅くなりすみません。今はどちらのデータもフレンドの数が上限に達している為、なる事が不可能です!ごめんなさいm(_ _)m (2018年11月13日 22時) (レス) id: 9ad69f39ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かこのひと | 作成日時:2018年8月29日 19時