銀さんの過去編�� ページ14
〜銀時の記憶side〜
それからまた月日は流れ、それは竜胆が10歳を過ぎたある日だった。
休みの日にたまたま道場の前を通りかかると、男にしては弱々しい声が聞こえてきた。
「はっ！はっ！」
「そうそう、姿勢が崩れないように、体の中心に一本の軸があるんだと思うといいですよ。」
「はい！先生！」
そこには、竹刀の素振りに励む竜胆と、それにつきっきりで指導する松陽の姿があった。
しかも竜胆が着てるのは俺のお下がりの袴だ。
「おい何してんだよ、女なんだから剣術習っても意味ないだろ。」
俺の声にビクリと肩を波打った竜胆が、恐る恐る答えた。
「ぎ、銀ちゃん！その、これは、何と言うか、」
「皆には内緒にしておいてもらえますか？」
「......」
そうして結局俺は、松陽の頼みとあって渋々承諾した。
「で、いつから教えてんの？」
「まだ始めたばっかりだよ、２ヶ月前くらいからかな。」
照れるように微笑む竜胆と、2ヶ月での伸び代を褒める松陽。
(なんだよ、そんな前から内緒で剣術教えてたってのか？松陽のやつ。あいつ女なのに。)
本当のところ、俺でも最近は松陽のつきっきりの稽古なんて受けられてなかったから、
松陽を勝手に取られた、と少しむかっ腹が立って、その後も竜胆に何かと八つ当たりしてしまった。
「銀時！どこに行くんですか！」
「もう付き合ってらんねー、やめたやめたー」
どうせまた説教食らうだけだ、と、松陽の言葉にも適当に返して、道場を抜け出た。
(そのまま続きます)
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿......
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 247人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅狼 - とても良い作品でした！！続きがめちゃ気になります！！更新頑張ってください！応援してます！！！！！！ (1月8日 1時) (
レス) @page50 id: c1d0e4500e (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - ストーリーがすごく好きです！！続きが楽しみです。 (2023年3月30日 21時) (レス) id: 17169564a0 (このIDを非表示/違反報告)
らいあ - 言葉が出ないくらいすごい作品でした！！！続き楽しみにしています！ (2022年1月14日 17時) (レス) id: 5ed45ad072 (このIDを非表示/違反報告)
常夏(プロフ) - この作品大好きです！ (2021年2月5日 22時) (レス) id: 3853130063 (このIDを非表示/違反報告)
みっかぼーず(プロフ) - すごく面白かったです！！ストーリーが良く作り込まれていて尊敬します (2020年4月19日 0時) (レス) id: 90b29dc37c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のと丸 | 作成日時：2019年10月1日 3時
