ここに来た目的だって、ただ安心させるためだった ページ25
〜銀時side〜
「そんじゃ俺達そろそろ帰るわ。やる事いっぱいあるし。」
立ち上がった俺を見て潤んだAの瞳が自然と上目遣いになる。
「も、もう行くんですか....」
ドクンと心臓が高鳴った。
(え、何これ、何この気持ち、
ウソだろおい!!またかよ!!!
冗談だよなー、上目遣いだけでドキドキするわけないもんなー、
銀さんこんなんじゃ落ちないって言っただろ!!!
ほらもー、空気読めよ俺、
皆感動の再開で喜んでだろー?
ドキドキしてる場合じゃなぁーい、
いやドキドキしてねぇよ!!)
「銀さん?」
新八の声にはっと我に返る。
「ほら、Aさんがもう少し一緒にいたいって言ってますし、20分経つまで居ましょうよ。」
チラリとAの方に目をやると、ずっと俺の事を見ていたのか、またあの潤んだ瞳と目が合った。
「ダメ!!無理だから!!今すぐ帰るから!!!こうしてモタモタしてる暇あんのかテメーら!!」
神楽も新八も理解できない様子で理由を訊ねてくる。
「いいよ神楽ちゃん、新八くん!!...銀さんは、私を助けるために急いでるんだし....で、ですよね銀さん!!」
(おい何で少し頬染めてんの──!!あとすぐ俺に聞くな!!)
内心騒がしくなっているせいで、反応が鈍る。
「は、いや、そうだよお前らAを助けるんだろ!!さっさとずらかるぞ!!!」
「何で逃げるように出て行こうとするんですか、それじゃAさん、必ず助けますから!!待ってて下さいね!!」
「せいぜい最後の囚人生活楽しめヨー!!」
意気込む新八に続いて神楽が別れを告げる。
二人を退室させ、扉を閉める刹那、手を振りながら切なそうに微笑むAとまた目が合った。
(あーあなんつー顔してんだよ。)
「お前ら先に出て待ってろ、」
そう言って促すと、神楽が平然とした口調で答えた。
「ムショの面会室で告白なんて中々斬新なシチュエーションアルなー。」
「ハァ?!!告白?!!するわけねーだろ!!!」
告白という単語に思わず反応する
ほら見ろ!クソガキがニヤけてんじゃねぇか!!
はぁ──墓穴掘っちまった。
調子が狂って頭をかきながら、まだ最後まで閉じてない扉を開いて入った。
まだ退室しないで立ったままのAがいる。
「何か、言い忘れでも?」
(最初と比べたら随分表情明るくなったなコイツ)
自然と口角の上がったAに、一言だけ残して扉を閉めた。
無くし物も命も未来も全部貴方に預けました→←毒で治す治療法だってあるのだから
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のと丸(プロフ) - ジャスタウェイさん» ジャ、ジャスタウェイさん...!初めまして!!お褒めのお言葉誠にありがとうございます!!更新頑張ります〜(●´▽`●) (2019年8月13日 20時) (レス) id: 73b1ba17eb (このIDを非表示/違反報告)
ジャスタウェイ - とても面白いです。ぜひ更新頑張ってください。 (2019年8月13日 19時) (レス) id: f6013c941d (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» みぃさんこんにちは〜!!超特急で帰ってきてしまいましたね笑応援ありがとうございます!!(●´▽`●) (2019年8月9日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - こんにちはです!帰って来るの待ってました。これからも頑張ってください! (2019年8月9日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - シルバさん» コメントありがとうございます!!すごくすごく嬉しいです!!。゚(゚^ω^゚)゚。更新停止と宣っておきながら、結局更新再開することになってすみません(TT)節操なしの作者ですが、何卒宜しくお願いします!<(_ _*)> (2019年8月9日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月28日 17時