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興味無いものは興味無いので、押し付けたってダメ ページ45

男の言葉に私は耳を疑った。


しかし、その反面腑に落ちる気分になった。


私が捕まった理由、


腹の傷の証拠と顔が同一人だという証言。


「その、竜胆って言う人と、私の体って繋がってるんですか?」

「どう言うこと?」

「おい言ってただろうがよ、あのヘボ研究員達が。あんたの言う通りだ。竜胆が病気になりゃ、あんたも病気になる。二人で一つの体って感じだな。

同じ世界に同じ人間が二人いるなんざ宇宙の法則に相反する。不思議な事がおきても仕方あるめぇよ。」

「そうだったんですか...」

(じゃあつまり、竜胆ってやつが誰かに攻撃を受ければ、私も構わずその攻撃を食らう羽目になると.....

やっと原因不明の襲撃が分かった....そういう事だったんだ...)



「じゃあ私は、その装置の実験のせいで勝手に召喚されたと?」

「そういうこった、可哀想だねェ。」


同情の欠けらも無い慰めをかける男。


「元の世界に帰りたいだろ?俺が連れて行ってあげるよ。」

「え....いいんですか?」


「Aの世界の事、教えてくれたらね。」


「私の世界って言ったって...普通なんですけど...」




それから暫く自分の世界の情勢について知ってる限りを何とか絞り出して伝えた。


言い終わると、彼らはまるで期待外れだったと言わんばかりの顔でため息をついた。




「じゃあもういいや。」

「え?」

青年は吐き捨てるように言うと、立ち上がって私を見下ろした。

「そんなつまらない世界に興味無いんだ。お前はもう必要ない。帰るよ阿伏兎。」

「あんたもつくづく不運な女だなァ、あんたの仲間、俺達が足かせ付けたせいでもう助けに来れないだろうよ。」

「えっ....」

牢から去っていく二人を呆然と見つめながら、衝撃的な言葉に絶句した。


(あいつら、銀さん達をどうしたっての)


(何したって言うの)



「待って....待って!!あの人達を返して!!!」

憤りの叫び声ももう姿を消した彼らには届かず、ただ虚しく廊下に響いた。

すると、どこからともなく疾走感のある足音がこちらに向かってきた。


(な、何...)

「おい!!死刑囚はいるか!!!」

男の声に反応して思わず声を上げる。

「います!こ、ここに...」


木格子越しに警官の男達が私を一目見て驚嘆した顔を見せる。


「何だと...逃げ出してないじゃないか!!」

「鍵も閉まったままだ!!」

「どういう事だ?!」



慌てふためく彼らの様子を傍観しつつ、私は銀さん達の安否しか懸念していなかった。

夜の公衆トイレは一人で行くような所じゃないからさ→←自分の知らない奴が自分を知ってる恐怖は計り知れない



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のと丸(プロフ) - ジャスタウェイさん» ジャ、ジャスタウェイさん...!初めまして!!お褒めのお言葉誠にありがとうございます!!更新頑張ります〜(●´▽`●) (2019年8月13日 20時) (レス) id: 73b1ba17eb (このIDを非表示/違反報告)
ジャスタウェイ - とても面白いです。ぜひ更新頑張ってください。 (2019年8月13日 19時) (レス) id: f6013c941d (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» みぃさんこんにちは〜!!超特急で帰ってきてしまいましたね笑応援ありがとうございます!!(●´▽`●) (2019年8月9日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - こんにちはです!帰って来るの待ってました。これからも頑張ってください! (2019年8月9日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - シルバさん» コメントありがとうございます!!すごくすごく嬉しいです!!。゚(゚^ω^゚)゚。更新停止と宣っておきながら、結局更新再開することになってすみません(TT)節操なしの作者ですが、何卒宜しくお願いします!<(_ _*)> (2019年8月9日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月28日 17時

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