大人になるということは、与える側になるということ ページ21
「じゃあ二手に分かれるって話ですけど、どう別れます?」
皆が集まったところで、早速本題に入る新八くん。
「無難に男女で別れますか?それともこの人と一緒がいい!とかありますか?」
「んじゃこうネ!」
新八くんの提案を早速無視する神楽ちゃんは、
私と銀さんの腕の隙間に自分の腕を通して顎を上げ、新八くんを見下したように見る。
つまり3対1。
「オィィィ!!それもうイジメだよ!!さすがに傷付くよ僕も!!」
「何アルか?何か文句あんのかコラ!!」
「あるわ!!しかも何逆ギレしてんの神楽ちゃん!!さすがに二人組ずつになろうよ!!そっちの方が効率いいから!!」
必死で神楽ちゃんを説得する新八くん。
すると突然銀さんに腕を引っ張られ、
肩に手を置くと自分の方に寄せられた。
新八くんの胸ぐらを掴む神楽ちゃんが私達と目を合わせ、動きを止める。
「これでいいだろ。」
考えるのが面倒だという顔で銀さんが言った。
「え───、銀ちゃん、私がこのダメガネとペア組まされるアルか?」
「止めてェ!!本気で嫌がって言ってるように聞こえるからァ!!!」
また二人騒がしくなる。
他人事のように彼らを見守っていると、銀さんが再び口を開いた。
「おいテメーら、工事現場が近いからって騒いでいいとは限らねぇんだぞ。」
「あ、ごめんなさい、つい、」
意味不明な道理で、反省し始めた二人。
(まぁ、何はともあれ落ち着いたからいいか...)
適当な理由で、ツッコみたい欲求をねじ伏せた。
「文句は認めねぇぞ、この二組で捜すからな。」
そう断言する銀さんに、神楽ちゃんも新八くんもしおらしく返事をした。
「「はい。」」
二手に分かれたところで、背後から秀策さんと茂吉さんが歩み寄ってきた。
「おい、ガキンチョ共、お前達茂吉の車に乗せてきてもらったんだろ?帰りも乗せてやるよ。これはほんのお礼で、」
車に乗せるという言葉だけで、顔が晴れた私達に、
秀策さんは「これはジジイからのお小遣いだ。」と言って、順に手のひらにお金を握らせた。
「いいアルか?!やっぱ返金してなんて通用しねーアルよ!!」
目を輝かせてお金を握り締める神楽ちゃん。
私と新八くんは頭を下げてお礼を言う。
その一方銀さんがよそよそしく秀策さんを見て言った。
「悪ぃな、じーさん。で、俺の分は?」
「「テメーは大人だろーが!!」」
二人の息ぴったりのツッコミとダブルアッパーカットが決まった瞬間である。
ドライブ帰り、家族を寝かせて眠眠打破飲みながら高速道路を運転する父は偉大なり→←頭から抜けた記憶はもう一度収まることができる
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます!!更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます!!読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです!!(´>ω<`)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい!! (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます!とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます!!ミステリー!そう言って下さるとは思いませんでした!(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい!! (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月18日 20時