予感や直感って割と当たりそうで無下にできない ページ18
秀策さんが現場に戻ってしまった後、私達は桜の木の下で、またこれからの事について話し合う事になった。
「それで、どうします?銀さん。」
「どうもしねぇよ、もうダメだ...俺もうこれ書いた張本人、皆目検討つかねぇよ....
あのクソババアに笑われるのがオチだ...ギャグ漫画のオチなんざどうせこんなもんだろ...宿命なんだろ.....」
わざとらしく体操座りになり、めそめそする銀さんを、またもわざとらしく慰める神楽ちゃん。
そんな寸劇に構いもせず思考を巡らす新八くん。
「報酬はさて置き、この妹さんとりあえず捜してみます?」
「報酬もねぇのに人捜し?車はガソリンもねぇのに動いたりするんですかー。」
めそめそした泣き顔から一変して、面倒臭そうなあほ面になる銀さん。
「あんたさっき『ウチはどんな依頼も引き受けるのが売りだからな』とかカッコつけてたじゃないですか、もう曲げじゃうんですか。」
「んな事を真に受ける奴なんざ、今時じじばばしかいねぇよ。商売ってのは綺麗事だけじゃやっていけねぇんだ。」
「いや、あれじじばばのじじだからな?!!てゆうか、そうじゃなくて、じゃあ本当に諦めちゃうんですか?」
最後の言葉を聞いて、少し黙り込むと、ため息をついて立ち上がった。
「どうしようかな、A。」
「私ですか?!」
いきなり目を合わせられ、いきなり声をかけられ、そしていきなり意見を求められて、ただ驚いた。
「そうですね、まあ、銀さんの信念をつら「むぐっ」」
「よっしゃあ!!じゃあ二手に分かれて、妹捜すぞー!!」
「やっとやる気出しましたね!!さすがAさん!」
私の口を強引に塞ぐと、声を張り上げて誤魔化した銀さん。
「そういうのあんまり人に言うもんじゃないでしょーが。」
銀さんに小声で耳打ちで窘められた。
恥ずかしかったんだな、と悟る。
心臓が騒がしくなるのを無視して。
「とりあえずここはもうおいとましましょうか。」
新八くんがそう言って元来た方へ歩き出すと、先に行ってろ、と指示が出た。
素直に従う新八くんと神楽ちゃんに呼ばれて私も歩き始めた。
気になっている事があった。
最初ここに来た時、銀さんが『松下村塾』と小声で口にした事を。
きっと私が行ったって詮無いことだとは分かっている。
けれど、
どうにも、
今彼を一人にするのは良くない、
というなんの確証もない予感に不安を感じて、
私は思い切って彼の元へ戻った。
口から出た言葉はもう二度とその口には戻らない→←魂で動くヤツは金で動くヤツより印象に残りやすい
126人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「銀魂」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます!!更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます!!読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです!!(´>ω<`)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい!! (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます!とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます!!ミステリー!そう言って下さるとは思いませんでした!(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい!! (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月18日 20時