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少女も少年も悟っていた ページ49

しばらくすると、仕事に戻ると言って新八くんと神楽ちゃんと定春はまた家を出ていった。



銀さんが目が覚めたらお薬と、お粥を食べさせるように言われてお留守番を頼まれた私。


顔をしかめて浅い呼吸のまま寝ている銀さん。


もうずっと銀さんの寝顔ばかり見ている気がする。



あの時彼が勢いよく立ち上がって手紙を凝視していたのを思い出す。



(あの目は、報酬なんかで、なるような目付きじゃなかった...

.....すごく衝撃を受けたような目をしていた。


誰だっけ送り主、吉田...松陽さん?

この人から手紙が来たことに驚いていたように見えたけど....
銀さんとどういう関係なんだろう。起きたら聞いてみようかな。)


暇つぶしに色々と思惑にふけっていた。


そして、暇ゆえに自分の怪我がどうなったのか気になって確認してみる。



(あ、すごい、痕が残っちゃったけど、完全に傷が塞がってる....
この世界の特性なのかな...)


異世界にいることを理由に無理やり自分を納得させた。


___________________.......

銀さんが風邪を引いた晩から5日経った朝。


あれからも銀さんは毎晩起きて私の護衛に務めた。


もう大丈夫と判断した昨日の夜は銀さんも一緒に寝た。



だいぶ体調も回復して、今は前のような苦渋の顔ではなく、穏やかな寝顔になっている。



戸から陽の光と少し蒸し暑い湿った空気が入ってきて、7時を指す時計の秒針がカチカチと鳴る。


「銀さん、銀さーん」


もう起こしてもいいかと思い彼の名前を呼びながら体を揺する。


「んぁ.....何だ。」


寝起き直後の機嫌の悪そうな声で返事を返された。


「もう7時ですよ、起きましょう。」

「まだ7時なの?俺の平均起床時間は8時半なんだよ、覚えとけ。じゃ」


開いたか分からない眠気まなこで当然のごとく二度寝に入る。

「銀さん、体調どうですか?」



「.......」



「.....良好だ。」


「良かった、なら今日からお仕事開始ですね!頑張りましょう!」


意気込む私を鬱陶しがるように、寝返りを打って背を向けた銀さん。




「おいゴラァ起きロ!!いつまで寝てるつもりアルか!!」



怒号と共に襖が勢いよく開くと思えば、

寝癖の異常な少女が目を三角にして銀さんの毛布をひっぺがした。




「うわぁ!何だよ神楽!!どうしたんだよお前、何でこんな早起きしてんの?」








「人捜しするアル。」


少女はそれだけ呟くと、すたすたと洗面所の方へ去っていった。

人の体型はその人の食習慣をもろに表している→←この世は諸行無常であるからして、人間の特徴もまた然りである



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のと丸(プロフ) - 雪華さん» わー!鋼錬の小説で、コメントして下さった方ですよね!ありがとうございます!(´∀`*)続編というか、新作ですが;; (2019年7月15日 9時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!ご感想とても嬉しく、励みになります!。°(°´∀`°)°。銀魂の小説は初めてなので至らないところがあるかもしれませんが、今後とも楽しんで下さい(´▽`*) (2019年7月13日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです!とても面白いです!この作品が大好きです。更新頑張ってください! (2019年7月13日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月10日 22時

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