寝言は寝言のように言え ページ44
明るい日差しに目を細めて、外界の刺激を得て目を覚ました。
外は完全に日が昇り、時計は10時を指していた。
(あんまり眠れてないや...)
欠伸をして部屋の状況に目を向けると、銀さんはまだ眠っていた。
立ち上がり、居間へ向かうと、テーブルの上に置き手紙のような紙切れが置いてあり、
神楽ちゃんはまだしも定春までもが外出していた。
手紙にはこう書かれてあった。
『銀さん、Aさんへ。
昨夜何があったのかは分かりませんが、
何度起こしても起きないくらい、
二人とも疲れ果てていた様子だったので、
僕達だけでお仕事に行ってきます。(依頼が入りました)
あと、風邪薬とお昼ご飯も買ってきますので、心配しないで寝ていて下さい。』
(新八くん様々だなぁ....しっかりしてる子がいて本当に助かりますね銀さん。)
そんな事考えながら、洗面所で顔を洗いに行った。
それから寝室の畳部屋に戻ると仰向けのまま寝ている銀さん。
やはり息苦しそうだ。
私はもう一度タオルを濡らして彼の汗を拭きながらら、新八くん達の帰りを待つことにした。
__________________.....
眠る銀さんの横に座りタオルで額の汗を拭う。
呼吸が乱れ、熱も少し酷くなっていた。
私のせいかと思うと余計に申し訳ない気持ちになった。
突然寝返りを打つと、唸り始めた。
何か寝言を言ってるようにも聞こえるが、とても苦しそうに顔を歪める。
「ぎ、銀さん?大丈夫ですか?」
訊ねても返事は返らない。
不安が積もり始めた時、
「......い....先生ッ!!!!」
突然、銀さんは右手を勢いよく天井に伸ばし、叫び起きた。
私の心臓がバクバクと波打つ。
(びっっっくりしたァ.....)
寝ぼけた顔で私を見るなり、
「夢か...」
と小さく呟いた銀さん。
(全く人騒がせな....!心臓麻痺で殺す気か!)
と思いつつ、
「銀さん、大丈夫ですか?うなされてましたけど、あげく叫んで起きましたけど....。」
冷静になって彼の悪夢を懸念して声をかける。
すると、何を思っての事か、銀さんは訝しげな目で私を見つめながら顔をじわじわと近づけてくる。
挙句に「何か知ってる気がするんだよな....」と意味の分からないことを囁く。
色々と叫んでやりたかったが、恥ずかしさのあまり声が出せなかった。
すると、銀さんは
「なぁ、俺たち本当に初対面か?いつかー、どっかで会わなかった?」
極めつけにナンパみたいな古い台詞を口にした。
風邪で休んだ日に食べるプリンは美味しい→←夢で言われた事を信じる奴は正気か否か
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のと丸(プロフ) - 雪華さん» わー!鋼錬の小説で、コメントして下さった方ですよね!ありがとうございます!(´∀`*)続編というか、新作ですが;; (2019年7月15日 9時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!ご感想とても嬉しく、励みになります!。°(°´∀`°)°。銀魂の小説は初めてなので至らないところがあるかもしれませんが、今後とも楽しんで下さい(´▽`*) (2019年7月13日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです!とても面白いです!この作品が大好きです。更新頑張ってください! (2019年7月13日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月10日 22時