昔の話 ページ11
視界の端にぼやけて見えるその姿に声をかければ、ヒソカはそのまま近づいてきて
「どうしたんだい♦︎」
そんな言葉と共に、私の背中に手を当てた
…すると、手が当てられている場所から身体の温度が戻っていく気がして
『……っ、…』
ようやく、深く深呼吸
「キミに何が起きてるのかはわからないけど…その顔色の悪さはただごとじゃなさそうだ♣︎」
柄にもなく
「そのままゆっくり息をして♦︎」なんて背中をさするヒソカに
『……っ、ヒソカ…』
なんのつもり。余計なお世話。放っておいて。
吐き出そうとした言葉は、一個も口から出てこなくて
『…少し…っ、…側にいて』
そんな言葉を残して
私の意識は、そこで途切れた
・
・
・
轟々と燃え盛る炎と、家中を満たす煙
泣き叫ぶ私と、私を宥める姉
__物心ついてすぐの時
私の家は、火事で全焼した。
家に居たのは私と、年の離れた姉の二人
数十分。体感的には、数時間
助けが来ない中。姉の腕に包まれて泣いていたのを、今でも覚えている
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不正ワーカー - 赤ちゃんはどこからくるの?8評価お願いします! (2021年12月20日 15時) (レス) id: 9cb17a261c (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - まぶぴちょこさん» ありがとうございます!凄く嬉しいです、頑張ります…!! (2021年11月28日 12時) (レス) id: 65f7be7df1 (このIDを非表示/違反報告)
まぶぴちょこ(プロフ) - 話がとても面白くて、一気に読んじゃいました!続きちのしみにしています!更新頑張ってください🙇 (2021年11月27日 22時) (レス) @page35 id: 045921842f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆら | 作成日時:2021年8月27日 18時